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チートなんてない!(連載)  作者: ayane_project


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17/20

017 続・『魔法選別の儀』

「だめだ!一番信じられない奴がきた!」

第1クール後半の主題歌はこれでいこうと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=e2zGdYU4L8k

祭壇上では、司祭様と魔法院教師、それにバルが協議中だ。


司祭 「パオロ殿、そなたはどの属性を主属性と判断したのじゃ?」

教師パオロ 「い、いゃ~、どれも前例のないレベルでして」

司祭 「バルディーニ殿からはどう見えたの?」

バルディーニ 「ここにはマナ測定装置を持ち込んでいないため、数値で確認することはできませんが、

司祭は(ふむ)と促す。

バルディーニ 「主属性は水属性、土属性・風属性は従属性というのが第一感です。」

「土属性と風属性のどちらが優位であるかはわずかな差と考えられるため、数値化が必要でしょう。」

司祭 「どうじゃ、パオロ殿? 魔法院の受け入れに問題はないか?」


祭壇下、身廊(堂内中央部)の一般信者の座席最前列で待機していた私とアンヌ。

私語禁止と言い渡されていたが、我慢できなくなった。

こそ (ねぇアンヌ、いつもの『魔法選別の儀』ってどんななの?)

こそ (それがねぇ、儀式を受ける子供しか聖堂には入れないでしょ? だから、知らないんだなぁ。)

こそ (ほぇ~ でも普通じゃなさそうだよね~)

だって試合が中断して審判団がルールの確認をしてるみたいじゃない?

こそ (でも、町にいた頃、年長の子が話していた感じじゃ、指先に火や水が「ぽっ」と出るんだって)

こそ (ほぇ~)

「こほん」

うわっ シスターが睨んでる!

こそ (今夜女子会やるよ!)アンヌが話を止めた。

こくこく だまって肯く。

ちんまり。


再び祭壇上の審判団?

教師パオロ 「現状、ダブルスペラーであれば、両コースに所属可能ですが、3コースとなるとカリキュラム上受講が困難でして」

と汗を拭う。

「土属性であれば将来的に食糧増産が見込めますし、風属性は不人気ですから全体のバランスからは従属性の生徒を受講させ、魔法師のバランスを取るのも非常に有効な手段かと。」

司祭 「わかった、この場では主属性が水であることのみ宣言する。

魔法院では4月までに受入体制を決めていただきたい。」

教師パオロ 「了解致しました。 司祭殿」


審判団(?)が元の位置に立つ。

司祭

「クララは主神ポセイドーン様より水の属性魔法を授けられた!」

みんなが続く言葉を待っている気配を感じた司祭様は

「従属性については、追って魔法院にて通知される。」


バルは言う。「クララは席に戻りなさい」

……

司祭

「では続ける、

クロエよ、こちらに参れ」


バル

「階段の手前で跪き、祈りの姿勢をとりなさい」

「はい」

(おちつけ、私)


司祭

「クロエよ。

そなたはこれまで毎朝の瞑想を行い、四柱の神々への祈りを捧げてきた」

ガタ! 聖典が揺れた!


「そなたに問う。

火を司り戦いの最中勝利を得るには如何すべきか。」

「火の主神アレース様への信仰を捧げます」(ほんとか?)私が自問する。

ガタガタ! 祭壇自体が揺れた!


司祭は息をのんでいる。

「そ、そなたに問う。

水を司り海と川の荒れる様を治めるには如何すべきか。」

「水の主神ポセイドーン様への信仰を捧げます」(水は元素、水は元素、決して分子じゃない!)私は強く自制した。

ザァ! ドームから見える窓の外、突然の驟雨が降り出した!


司祭が雨音に驚いて背後を振り返る。

「そ、そ、そなたに問う

(ごくっ)。

つ、土を司り豊穣の恵みを手にするには如何すべきか。」

「土の主神デーメーテール様への信仰を捧げます」(土だって細かくすれば原子なんだから!気にしないで!)誰にともわからないが、私は強く懇願した!

聖堂全体が大きくぐらついてしまった!

「きゃぁー!」

「わぁー! 地震だぞ! はやく逃げろーーー!」

外で悲鳴や怒声が聞こえるよ。私は涙目だ。


司祭もすでに涙目だ!

ごくぅ (小声で)「……そなたに問う。

(こそ)か、風を司り、せ、清浄の気を、あ、あまねく広めるには、どうすれば、いいのかのぅ~?」

(こそ)「風の主神アルテミス様への信仰を捧げたらいいと思います」 (だめだ!一番信じられない奴がきた!自分をごまかしきれないよー!)

外に雷鳴がとどろき、雨脚が強まり、大驟雨になってしまった!

(きっとさっき、アルテミスにつっこんだからだー!)


挿絵(By みてみん)


司祭は絶望している!

「よ、よろしくない……

く、クロエよ………………瞑想はやめておこうかの? な? な?」


わたしは「はい」と同意したかった。

だけど、

アンヌは私を孤児院に馴染ませてくれた、

クララは神殿図書室で勉強をみてくれた、

それに、神殿で眠るように横たわっていたリナちゃんのこと、

ソフィさんの悲しみを思うと…………どうしても止めることができなかった。

「いいえ!」

私は瞑想を始めた!


________________________________________

その瞬間、聖堂の音が消えた。


風の音も、雨音も、外の悲鳴さえも、

すべてが、吸い取られたように遠のいた。


挿絵(By みてみん)



――次の瞬間だった。それは驚くべき光景だった。


その少女の体内から白光が湧き上がると、少女自体がその光に覆われ見ることができなくなった。


その光は勢いを増し、やがて聖堂全体を満たし始めた。


光はますます強くなり、誰も目を開けていることができなくなった。


やがて、その光は幾条にも別れ、強い光を放ちながら四方八方に飛び散っていった。

……

……

……

どれくらいの時間がたっただろうか。

光が収まると、祭壇の前、クロエは目を閉じ横たわっていた……



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