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チートなんてない!(連載)  作者: ayane_project
第一章

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14/22

014 つっこみたいんだよ!

「リナちゃん、の…………ま、魔臓は…………」

第1クール後半の主題歌はこれでいこうと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=e2zGdYU4L8k

元気になってしまった私。


魔王のメディカルチェックが終わるまでベッドから離れられないので、

少々暇を持て余す。


スマホがあるわけでもなく、マンガがあるわけでもない。

すると、できることはつっこみのみだ!


じゃあいくよ!

つっこみ(魔法関連) 四属性が世界の常識なんだよね? じゃあ何でバルの奴は光魔法使ってんの?

つっこみ(健康関連) この世界命がはかなすぎ! クララのご両親といい、アンヌのお母さんといい、リナちゃんといい、人の死が当たり前すぎるよ!

つっこみ(魔王関連) 助けてもらっておきながら、何なんだけどさー……バル、おまえ自由すぎない? 自分の目的のために魔法選定の儀を延期させちゃうとか、シスターの様子では臓器移植も強引に進めたっぽいし! 大事な手術を一人だけでやっちゃうとか、執刀の直前に術式を考えるとか! なんか臓器移植自体も非合法なんじゃないの?


つっこみ(自分関連) ここは考えどころだ……

①魔臓がない身体は、本来生命の維持が困難らしい……では推定年齢12歳の私が何で生きている?

②ふとしたきっかけで湧き出てくる様々な単語……今もスマホとか、マンガとか普通に思いついたけど、そんなものこの世界にないよね? アンヌやクララに聞いたらきっとぽかーんだよ。じゃあ、この単語はどこから来たわけ?

③最初に目覚めたとき、色々な小説、マンガ、アニメを連想していたけど……それは個人的な体験に基づくの? でも、いわゆるエピソード記憶は完全に欠落していることが感じられるのに?(前世があるとして、前世の自分でおきた体験とか自分の名前とか、家族についてとかの感情は……全くの空虚だ……) 私は世界名作劇場か? ←と言ってたらまた変な言葉が出てくるし!


うーん、つらつら挙げてきたけど、結局どう考えればいいんだろ?

パソコンなんてないし、せめてノートと筆記具があればなぁ……

考えがまとまらないよ。


誰かとブレーンストーミングとかできればなー


「元気だったー?」

あ、アンヌが来た。


アンヌをじっと見る。

……

「な、なによ?」

アンヌとのこれまでの会話を思い出す。

(アンヌはだめだ……アンヌだと、私が「ぼけ」でアンヌが「つっこみ」になってしまう……)

「はぁーーーー」長いため息が出た……

ぱぁーん

はたかれた!


「アンヌちゃん、病人に暴力はだめだよ!」

クララが私の頭をなでなでしてくる。

なでなで

なでなで

なでなで

私はされるがままだ。

(クララも、リナちゃんショックからまだ立ち直ってないんだね)

私は状況がよめるのだ。


(クララもなぁ。優等生のクララとはからめないよね)


どこかに優秀なぼけ役はいないものか。

(はぁーーーーこの世界につっこみたいよーーー!)

________________________________________


バルのメディカルチェックが終わり、日常が戻ってきて数日。

私、アンヌ、クララの三人は、外出許可をもらった。

(またつっこみたくなったな。日曜日作ってよー!)

つっこみ欠乏症が悪化してるよ。


場合によっては、魔王や衛士長の権力を利用しようと思ったが、あっさりと許可が出た。

リナちゃんのお墓参りのためだ。シスターも優しい心があったんだね。


私は初めて神殿とその付属施設である孤児院の敷地から出た。

なんと初めての目覚めから5ヶ月ほど経過している。


挿絵(By みてみん)


町外れの墓地。

そのお墓の前には一人の女性がしゃがんでいた。

クララ

「ソフィおばさん…………」

アンヌがクララの肩にそっと手を置いた。

ソフィさんは

「クララちゃん、アンヌちゃん…………」

そう言って立ち上がり、黙って二人を抱き寄せた。

「リナに会いに来てくれたのね…………ありがとう」


私はどうして良いかわからず、ただ立っていた。

「あなたは?」

「クロエと言います…………」

感謝の言葉も、謝罪の言葉も口にすることははばかられた。

ソフィさんは察してくれたようだ。

「………………」 静かに涙を流している。

「リナちゃん、の…………ま、魔臓は…………」

言葉を続けることができず、脇腹をなでた。


「ここに…………リナが…………!」


なじられるかと思った。

悲嘆に暮れられるかと思った。


だけど、抱きしめられ、ただ涙を流された。「…………リナ…………」


ソフィさんは毎日ここに来ているという。


私たちはリナちゃんの冥福を祈り、ソフィさんに頭を下げてその場を辞した。



帰り道。

アンヌ「クロエはなるべくおばさんに会いに行ってあげるべきだよ。」

そうかな。

そうだね。

「実はね…………バルに最後のキュアを止めてもらったんだ」

「慰めにならないかもだけど。 リナちゃんのいたことを残した方がいいかなって……」

つるつるの体よりこっちの方がずっといい。

クララ

「私も両親がいませんし、ソフィさんのところに一緒に行きましょうね」

「なんで二人で行く流れなんだよ。アタシも行くに決まってるじゃないか」


すこし気持ちが楽になったよ。

人は一人で生きていくのは難しいんだね。

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