4. 夢の残滓と、動き出す運命
私、リリーベルは愛する妹のいる執務室に向かってる途中で不明の目まいにかかり倒れ込む。
そこで見た夢は!?
私は縁談話が終わり今妹のリリウムがいる執務室に向かってる途中です。
「ッ!……」
(頭...が痛いッ。)
リリーベルは目まいに襲われ倒れ込んでしまった。
──────。
長い長い夢だった。
私は鈴香。双子の妹の蘭羽がいて2人とも乙女小説が大好きだった。
「私たち絶対来世も双子でいようね!」
いきなりそんなことを言い出す蘭羽
「でも双子になる確率低くない?」
んー。といいながら考えてた蘭羽がいきなり
「じゃあよくある転生物語作っちゃう!?」
「え!?まじ?」
まじー笑と笑いながら私たちが好きだった漫画『私にだけ優しい皇帝陛下!?』を本棚から取り出した。
「この漫画に出てくるツルハ皇帝陛下!イケメンだよねー!鈴香も推してるこの漫画好きだよね?」
「うん!!この漫画がどうしたの?」
「この漫画みたいに作ろ!転生悪役令嬢物語を!」
パッ!と明るくなった蘭羽の笑顔と提案を聞き私も笑顔になった。
「んじゃまずはー。私たちをモチーフにしたキャラを作ろ!」
「私は2人の名前合わせて鈴蘭だもんね」
そう私たちの名前は二人で一つ(一輪)である。
鈴香の鈴、蘭羽の蘭で鈴蘭。私はとても良い名前だと誇りに思ってる。
「じゃあゆりの花とかどう?めっちゃ可愛いと思わない?」
「おっけー!じゃあゆりは英語でリリーベルだから鈴香はこれでおけ?」
「めっちゃ可愛い!!ラテン語ではリリウムって言うんだよ!可愛くない?」
「めっちゃ可愛い!じゃあ私はリリウムをモチーフにしたキャラね!」
二人で笑いながら過ぎて行った時間。
「なんか普通に作っちゃうと面白くないから凄い設定作ろ!?」
「面白い設定ってどんなの?」
「んー例えばー。」
蘭羽は私より想像力豊かで明るい子だ。
『メインのヒロインがいるけど裏のヒロインがいるって言うのは?』
「え?どういうこと?」
「まぁ例えばメインのヒロインはいるけどその子は悪役令嬢が死んだ後に死ぬっていう設定。そして裏のヒロインが世界中で活躍し愛されるって設定!」
「待て待て待て。悪役令嬢って……?」
「んーそうだなぁ。私たちのキャラはヒロインじゃないもんね」
「まだ候補がいないなら私やりたい!」
「えぇ!?いいの?」
「でも虐めるとかそういうのじゃなくて賢いとか」
「あーなるほどね。悪役令嬢(仮)ってことは?」
「いいね!犯人から罪を被せられ処刑台にたち死亡するのは?」
「おっ!いいじゃん!じゃあその死が寂しくてリリウムも後を追ってなくなり、ヒロインも罪を被せられ亡くなった。これでいいんじゃない!?」
「で、裏ヒロインが動き出すってわけね!めちゃくちゃいいね!結構残酷な乙女小説だけど」
「アハハ。まぁもしかすると転生するかもだし。その時は運命を変えようね」
「じゃあメインヒロインの名前はラーシャ・マライヤってのはどう!?」
「めっかわ!!裏ヒロインはどうする?」
「フレイヤ・アフロディテ・ヴィーナス全て愛と美の女神の名前なんだよ」
「めっちゃヒロインって感じする。」
「ねぇ鈴香」
「ん?」
「ねぇ……香」
どうしたの?
「ね……」
────────────
どうしたの 蘭羽。
もうあの名前すら呼べない。置いていってごめんね。
「リリーベル...」
誰それ。あっ私か……
「リリーベル様……」
私が私じゃなくなるようで
「リリーベル様!!!!!」
私は自室のベッドで目覚めた
「フローラ?どうしたの?」
私は長い長い永遠に続く夢を見ていた。でもそれは続きを見ようとしても見れなくて。手を伸ばしても何をしても届かなくて──────




