第9話 攻撃的なトレーナーによるパワハラ
実技の内容があまりにも複雑で、担当が山田という
『パワハラトレーナー』
に変わってから、私は同期のみんなに追いついていけなくなり、内心焦ってたが、パワハラトレーナー山田は、そんな私に追い討ちをかけるように
「どうしてあなたは、みんなと同じようにできないの?」
「なんであなたみたいな人間が、うちの企業に入社してきたのかしら?」
「あなたを採用した社長は、人を見る目がないわね」
そんな心無い言葉を、毎日のように聞かされるハメになり、それは日に日にエスカレートし、しまいには、私の外見や趣味まで貶すような言い方をしてくるようになった。
正式な入社手続きの際には、住所を記載した個人情報の書類を、パワハラトレーナー山田に提出しなければならず、書類を渡した途端、パワハラトレーナー山田は、私の書類をジロジロと見つめ、私の住んでる町の名前をわざと大きな声で、それも同期たちの前で言いふらしたから、ものすごく不愉快だった。
それ以降も、遠回しに私を監視するような言動が続き、職場での安心感は完全に失われていった。
正式に正社員として雇用になる前、目上の方たちと軽い面談をし、社長から私の普段の様子について質問をされたが、その場には運悪く、パワハラトレーナー山田が社長のすぐ後ろに立ってたから、私は
「きっとこのおばさんが、社長に有ること無いこと吹き込んだんだろう」
と思い、目が合った瞬間、おばさんはニタッと笑っていて、その笑みはまるで
「これであなたを追い込める」
と言っているような気がした。
「偉い人を味方につけてまで、気に入らない人間を排除しようとするなんて」
「それがあんたのやり方なのか?」
「今は個人情報保護法というものがあるんだぞ!」
「あんたのやってる行為は、明らかにコンプライアンス違反だ!」
「還暦近い年齢で、そんな基本的なことも分からないのか?」
「それこそ、入社前に教えてもらっていなかったのか?」
「むしろ、1から教育し直した方がいいんじゃないか?」
そう思わずにはいられませんでした。




