表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灯りの記録 〜見て見ぬフリをしてきた過去と向き合うために〜   作者: なかみね ひまり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/88

第86話 結婚と出産だけが、人生のすべてではない


『結婚して、子どもを産むことが女の幸せ』


そんな言葉を、私はこれまで何度も聞かされてきた。



三浦さんにも言われたが、


「愛羅ちゃんかわいいのに、彼氏がいないなんてもったいない!」


と、少々バカにしながら言ってくる人たちがいる。



そう言われるたびに、


「かわいいからと言って、フリーでいるのが、そんなにおかしいことなんですか?」


と、私の中で静かな疑問が膨らんでいった。



もちろん、かわいいのは特権だと思うけど、だからと言って、


「美男美女は、パートナーがいて当然!」


っていう法律は、この世に存在してませんよね?



なのにいざ、私に彼氏ができた話をすると、


「その人、本当に大丈夫なの?」


「えーっ、絶対なんかあるでしょ!」


と、今度は不安を煽るような言葉を平気で投げかけてくる。



その度に


「お前ら言ってること、めちゃくちゃじゃないか?」


って何度もツッコミたくなった。



それが仮に百歩譲って、ある異性に言い寄られてる段階で、私が


「この人、どう思う?」


って相談した時に、そういうことを言うなら、まだ納得できる。



だけど、成立して、交際をスタートさせてしまったあとに、混乱することを言うのは、


『ある意味反則だし、時既に遅しでしょ!』


と私は思う。



それに加え、遠回しに私に対して、出産することを勧めてくるけど、


「じゃあもし、私が出産したら、必要な金額を援助してくれるんですか?」


「だいたい、この世に


『子どもを産まなければいけない法律』


なんて存在してるわけじゃないのに、子どもが欲しくない私に、自分たちの価値観を押しつけないでくれる?」


って反論したくて仕方がなかった。



それに


「自分を大事にしなさい」


と言いながら、


「結婚して出産するのが、女の幸せ」


と、昭和の価値観を語る人たち。


言ってることが、あまりにも矛盾してない?



だったら、


「最初から、誘惑を誘うような発言をしてこないでくれる?」


って何度も思った。



結論を言うと、


『私は出産に対して、いいイメージを持てない!』



なぜかと言うと、


『妊娠初期のつわり』


『安定期に入っても消えない妊娠線』


『出産後の体型の変化、産後うつ』



そして、


『子どもできたことが原因で、夫婦関係が悪化して、離婚に至った人たち』


子どもが生まれれば、夜泣きで眠れず、ハイハイが始まれば、目が離せなくなるから、まともに休むことすらできない。



保育園に入れば、ママ友やボスママとの関係に悩まされる。


お金も時間も、自分の人生も、すべてが


『子ども中心』


になる。



こんなストレスまみれの生活を、どうして


『幸せ』


だと言い切れるのだろうか?



たまに、


「自分の老後のために、子どもを産め」


と言う人がいるけど、


「じゃあもし、子どもが障害を持って生まれてきたら、どうする? そうなると、親は一生、子どもに付き添う覚悟が必要になるから、余計に目が離せなくなって、子離れができなくなるよね」


もしくは


「せっかく命かけて産んだ子が、何らかの理由で、自分たちよりも先に、あの世に行く羽目になったらどうするの?」


そういうデメリットは、考えたことある?



子どもを


『保険』


のように扱う考え方の人たちに、私はどうしても違和感を感じてしまう。



『子どもは、親の道具でもなければ、おもちゃでもないんだよ!』


って、ますます叫びたくなる。



私は仕事でも、常に責任を背負わされてるように感じる。


まぁ仕事に関しては、その分、お給料がちゃんともらえるから、まだ仮に百歩譲れるけど、


私には、『HSP』という誰にも理解されないところがある。昔から、普通の人以上に、繊細で傷つきやすいところがあって、よく知人に


「愛羅ちゃんって、いつもキョロキョロしてるよね」


って、何度か指摘されたこともあった。



メンタルもそんなに強い方ではないから、辛い出来事に遭遇する度に、というか、これまでの人生を振り返ると、1年に100回くらいは


「死にたい」


って言ってたと思う。


そんな人が、親になってしまったらどうなるか? だいたい想像がつくし、そんな私が、家庭でも責任を負う羽目になったら、私の心は、きっと壊れてしまう。



また、今はネットが主流の時代。


もし、子どもがあるYouTuberに対して、心ないコメントを書いて炎上し、情報開示請求されて、慰謝料を請求されたら、、、

その負担は、すべて親にのしかかる。


そんなリスクまで背負えるほど、私はタフじゃない!



そして、和馬と暮らしてるうちに気づいたけど、私はだんだん、あいつの存在が


『目障り』


に感じるようになっていった。



これは、どの夫婦においても同じことが言えると思うが、最初は、永遠の愛を誓って結婚しても、年数が経てば、お互いの存在が


『邪魔』


になるだけ。


それを私は、身をもって体感した。



結婚して一緒に暮らすと、相手がいることが


『当たり前』


になって、だんだん、共依存のような関係に変わっていく。


それは、どちらにとっても良くない!



一緒にいることが苦しさに変わるなら、そもそも


『結婚』


というかたちに、こだわる必要があるのだろうか?


そんな疑問が、私の中に静かに芽生えていった。



以前、虐待をテーマにしたドラマを見た時、児童福祉士役の俳優が、こう語っていた。


「自分も虐待を受けて育ってきたから、自分も将来、子どもができたら、同じことをしてしまうのではないか?」と。


普段、あまり感情移入しない私だけど、このシーンばかりは、思わず涙を流してしまいそうになるくらいに共感した。


『血筋は争えない』


っていうから、強ち間違ってない気がするし。



私が子どもを望まない一番の理由は、まさにそこにあるし、少子高齢化の心配をしてるなら、


『子どもが欲しい』


と強く望む人たちに産んでもらえば、解決できることなのでは!



それが、出産経験のある人なら尚更、その大変さを知ってるはずなのに、そんな人に出産することを勧められるたびに、


「私にも、そんなしんどい思いをしろって言うの?」


と聞き返したくて、たまらなかった。



それに、結婚しても、みんなが幸せになるわけじゃない!


私みたいに、不幸のどん底に突き落とされる人もいる!



それなのに、


「そんな目に遭うお前も悪い」


と言われる理不尽さ。


一度あることは二度ある。


そう思ってしまうのも、無理はない!



だからこそ、私は言いたい!


『自分たちの価値観を、私に押しつけないでほしい!』



「かわいいから、パートナーがいて当然」


「結婚して、子どもを持つことが女の幸せ」


そんなものが、幸せのすべてじゃない。



1人で生きることを選ぶ人にも、ちゃんと尊厳がある!


それぞれの人生に、それぞれの幸せの形があるんだから!



だけど、


「あなたがうまくいかなかったのは、たまたまだよ」


「何年かしたら、また再婚したくなるよ」


そんな風に、私の痛みを軽く扱う人がいる。



そうやって、無責任な言葉を平気で投げかけてくるけど、


「じゃあもし、再婚してまた不幸になったら、あなたその責任、取ってくれるの?」


そういうことを言ってくる人に限って、無責任な人がほとんどだから、余計心に突き刺さる。



その人がバツイチとかなら尚更、離婚の大変さを知ってるはずなのに、どうしてそんな軽々しく言えるのだろう?


また、自分は独身なのに、人に結婚を勧めてくる人もいるが、そういう人には、こう言いたい。


「人に説教する暇があるなら、自分の将来のことをちゃんと考えたら?」



それに、


「結婚しろ」


と説教してくる人に限って、配偶者を悪く言う人たちがほとんどだから、全然、説得力がないし、


「結婚して、幸せになってね」


と言われても、私にはまったく響かない!



そう訴えたくて、仕方がありませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ