第67話 歓迎されない現場
果樹園のバイトを辞めた後、私は仲居の仕事に興味が湧き、約1ヶ月半程、観光地で仲居として働いた。
最初は
「ここで頑張っていこう」
と意気込んでいたが、女将から
「翌日に、もう1人アルバイトとして来る人と一緒に教えたい」
と言われ、即日から働けず、歓迎されていないように感じた。
制服として着用する着物は、ほつれたまま渡され、草履も使い回しで準備不足。
その時点で、強い違和感を覚えた。
働き始めて2週間程経つと、
「物覚え良さそうだし、できるよね」
とプレッシャーをかけられ、後から
「テキパキ動いてなかった」
と陰で言われていたことを知り、強い不快感を覚えた。
先輩社員からも
「同じことを何度も聞くな」
「1回で完璧に覚えろ」
と、理不尽な言葉を浴びせられ、確認のために聞いたことすら責められた。女将からは
「あなたは所詮バイト」
「物覚えが悪いせいで迷惑」
と突き放され、
「休み明けには、独り立ちできる自信あるのか」
と圧をかけられた。
さらに
「あなたがいなくても、社員だけで回せるから、辞めてもらって構わない」
とまで言われ、完全にやる気を削がれた。
仕事のことで相談した時、
「改善する」
と言ってたはずが、言うことは二転三転。人を振り回すその態度に、私は心底、嫌気が差したのでした。




