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灯りの記録 〜見て見ぬフリをしてきた過去と向き合うために〜   作者: なかみね ひまり


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第58話 金銭的依存と誠実さの欠如


結婚して、和馬と暮らし始めてから、私のストレスは日々積み重なっていった。


和馬は、1日に10本以上タバコを吸うヘビースモーカーで、私が


「臭いが嫌いだから辞めて欲しい」


と伝えても、外で吸うことも、電子タバコに切り替えることもなく、節約を意識することもなかった。


タバコを辞めれば出費が減るのに、その努力すらも、してくれなかった。



生活費は年下の私が全て負担し、和馬は当然のように、買ってきた食材を、


『たったの1日』


で食いつぶした。生活用品も私が買ったものを断りなく消費し、少しの生活費でさえ


「お金がない」


と言っては、すべて私に押し付けてきて、必要な金額を負担してくれるわけでもなかった。


この時の私は、和馬に経済的にコントロールされてる状態だった。



和馬は、口で発したことを、態度で示してくれることはなかった。


デートでも、土地の名物を楽しむことはなく、


「コンビニでいい」


と済ませる一方で、私に給付金が入ると、遠慮なく


「ラーメンの大盛りを奢れ」


と、まるで


「お前に断る権限はない」


みたいな言い方で要求してきた。



逆に、私が奢ってほしい時は、理由をつけて断るばかりで、私のために何かしてくれることはなかった。



私はいつも、安いものを選んで我慢してるのに、和馬には『遠慮』というものがなく、私の望みを察してくれることはなかったし、自分自身には、湯水のようにお金を使ってた。



さらに、旅行の時も、泊まる予定だったホテルを、何の断りもなく、自分の独断で、変更することが何度かあり、そのせいで、私の希望や楽しみは、和馬によって軽んじられ、私の存在は、


『和馬の都合に合わせるためだけ』


にあるように感じられた。



家事も同様で、ゴミ出しなども、頼めばやってはくれたが、自ら進んで何かをしてくれることはなく、まるで


『寄生虫と暮らしているような感覚』


だった。結婚生活は、私にとって重荷でしかなく、和馬に振り回されたり、依存される一方で、大事にされている実感すら湧かなかった。



また、和馬は、変化を求めて落ち着かず、職業は安定しなかった。人の話を聞く姿勢は一切なく、私の主張さえも、右から左に流してしまう無関心さを持っていた。



結婚後も正社員にはならず、フリーターとして職を転々としながら、自分の趣味にお金を注ぎ込む一方で、私には生活費を1円も渡さなかった。



借金があるにも関わらず、返済は曖昧で、ギャンブル依存も激しく、パチンコや競馬に手を出しては、入ったお金をすぐに散財し、しまいには、私に金銭的に依存することで、逃げられない状況を作り出していた。



表面上は穏やかで、優しそうに見える和馬だったが、内面には、支配性が潜んでいて、私の感情や行動を巧みにコントロールし、まるで、詐欺師のように、信頼を装いながら、私の心の灯りは、和馬によって少しずつ奪われていったのだ。



和馬を通して思ったのは、


『穏やかそうに見える人ほど、嘘をつく傾向が強い』


ということ。和馬は、嘘がバレても悪びれることなく、言い訳ばかりを重ねる発言を繰り返した。


その姿に私は、だんだんと信用を失い、心の灯りは徐々に薄れていった。



そして何よりも、和馬のせいで、エネルギーがすり減らされていくのを感じた。


私の願いは一向に届かず、誠実さも返ってこない。


私がどれだけ、自分の思いをぶつけても、一切、改心してくれることはなく、私の存在は、


『和馬の生活を支えるためだけにある』


ようで、私自身の人生は、和馬によって、どんどん奪われていった。



その時の私は、結婚生活の中で


「自分を失う」


という代償を払っていたのでした。


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