第5話 ロマンス詐欺に遭い、人間不信に
竜太に“マシュマロ”というサイトに誘導された私は、引き続き、竜太と日常のやり取りをしていた。
竜太:ラブさんかな? 俺のせいで、ラブさんにも迷惑かけちゃったし、お詫びとして、今度どこかで奢らせて欲しいな。
私はそこで、説明会が行われる直近の日時を竜太に送り、
私:そしたら、◯日の◯時にお会いしませんか? ついでに私が活動してる商品についても紹介させていただこうかと!
竜太:敬語じゃなくてもいいよ。気軽に接してくれると嬉しいな。あっそうだ、名前の漢字ってどう書くの?
と竜太に聞かれたが、私は自分の名前を教えることに、まだ抵抗があったから、敢えて逸らし、
私:本名は、会ってからのお楽しみということで! 引き続き、ラブって呼んでもらえると嬉しいな。
と返答すると、
竜太:そっか、分かった。ちょっと気になるけど、会った時でいいよ。けど、ラブって本当にいいあだ名だよね! ちなみに俺のことは、竜太とか、竜くんでも、ラブが呼びやすい方でいいよ!
というメッセージが届き、この日以降、私への呼び名が“さん付け”から“呼び捨て”に変わった。
➖次の日➖
翌日、私はバイトだったが、休憩時間になる度に、竜太とマシュマロでやりとりをしていた。そしたら、マシュマロサイトの事務局から、
「当日中に千円振り込んでもらえれば、このサイトから抜け出すことができる」
という、振込先まで記載されたメッセージが届き、その後を追うように、竜太からも
竜太:ラブ、サイトからのメッセージ呼んだ?
たったの千円払えば、俺たちここから抜け出せるんだって!
ちょうど休憩時間だった私は、言われるがままに
私:分かった。今から振り込んでくるよ。
と言い、指定された口座に千円振り込むことにした。
竜太:頑張ってくれるんだね。すごく嬉しい!
と竜太からメッセージが届き、振り込んだ後は、
「振り込んだという証拠となるものが必要だ」
とサイトから送られてきたから、領収書も一緒に送った。
だけど、この千円が後々、どんどん大きな金額を請求されるきっかけになるとは。
今振り返れば、竜太との出会いは、私の灯りを曇らせていく静かな始まりだったのだと思う。
それでも、この時の私は、ただ、相手を信じたい気持ちで、胸がいっぱいいっぱいでした。




