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灯りの記録 〜見て見ぬフリをしてきた過去と向き合うために〜   作者: なかみね ひまり


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第47話 灯りを整えるための田舎暮らし


債務整理の手続きも無事終わり、精神的にも安定し、社会復帰できる状態にはなってきたが、原因不明の体調不良に悩まされることが多く、薬を持ってないと生活できない状態だった私は、常にストレスを抱えてて、心も身体も限界に達してたから、こう思うようになった。


「もしかして、都会での生活は、私には向いてないのかもしれない」


「田舎へ行けば、この原因不明の体調不良から解放されるかもしれない」


「ただ、田舎でも完全な1人暮らしとなると、お金がかかる」


「どうせ田舎に行くなら、住み込みで働きたい! けど、まともな金額を稼げなかったら、お金に困ることになるかもしれない」


「移住したのはいいけど、その土地との相性もあるし、たまに移住体験の失敗談も耳にする」


そんな不安が付き纏い、なかなか踏み出す勇気が持てなかった。



それでも、都会での生活にだんだん嫌気が刺してきた私は


「このまま都会にいても、私のやりたいことが見つかるわけでもない。ただでさえ、お金もかかる。それなら、田舎で住み込みで働きながら、まずは貯金しよう」


頭の中ではそう考えてたものの、現地へ移動するにも、それなりの費用がかかる。


その現実が、私の背中をそっと引き留めていた、



そんな時、隣県で『住み込み寺』の求人募集を見つけた。


仕事内容は、寺の掃除や宿坊の管理、来客対応など。給料は高くないけど、住居と食事がついてて、何より


「静かな環境で、働きながら暮らせる」


という点に、私は強く惹かれた。



寺という空間は、私にとって


『灯りと影が共存する場所』


のように感じられた。都会の喧騒から離れ、心を整えながら働けるなら、それは、私にとって


『生きるための選択肢』


になるかもしれない。


まだ不安はあるけど、少しずつ


「ここならやっていけるかもしれない」


という気持ちが芽生え始めた。



そして私は、空気がきれいで、水も美味しい田舎のお寺で住み込みで働く決断をした。


「気晴らしがてら、張り詰めた心を休めて、少しでも心をクリアにしたい! 非現実な日常を味わうことができたらいいな」


そう思ったから。



住み込みということもあり、寮はもちろん、ご飯も3食付きだった。用意されるご飯は、栄養バランスを考えた食材がたくさん並んでいて、そこでご飯を食べた時、


「やっと普通の食事ができるし、やっぱ田舎のご飯は美味しいな」


と感じ、ほっこりしてた。



都会で暮らしてた時は、極力節約しながら生活してたから、まともな食事をしてこなかった。だからこそ、ここでの食事は、心にも身体にも染み渡っていくのを感じた。


用意された部屋もとてもキレイなところで、生活に必要なものは全部揃ってた。おかげで、即日から生活できたし、近くに業務スーパーもあったから、日々の暮らしに困ることはなかった。


ここでの暮らしは、私にとって


『灯りを整えるための場所』


になってたのでした。

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