第46話 信じる力を取り戻した日
ゲストハウスを退去した私は、新たな街で1人暮らしを始めた。
当然、住所は変わり、以前住んでた地域では『住民票閲覧制限』をかけることができなかったが、次住む街では、どうしても利用したかったから、住所届けをする際に、役所の相談員に伝えた。
けれど、返ってきた言葉は
「こちらの地域でも、警察に相談して許可が降りてからになります」
そう言われた時、私は前回の記憶が蘇った。
以前、相談した警察署にも
「念には念を心がけた生活をするように」
と言われただけで、結局当てにならなかった。
そのトラウマを引きずってた私は、
「どうして、警察署を通さないといけないんですか?」
「本当に警察に相談しても、許可は降りるんでしょうか?」
「私たち住民の安全を、第一に考えるべきなのではないでしょうか?」
「もし、私の身に何か起きた場合、責任取ってくれるんですか?」
と、少し語気を荒げながら言ったが、相談員さんは
「お気持ちは分かりますが、それがこの地域の決まりになっておりますので」
とだけ言い、押し問答が続いたから、私は
「以前、警察に相談したけど利用できなかった」
と、警察に行きたくない理由を正直に伝えたが、相談員さんは
「この地域の警察署は、他の地域とは違って、親身になって動いてくれますから」
と言ってきた。
けど、その頃の私は人間不信だった。裏切りが続いてたこともあり、人に対してかなり疑い深くなってたから、正直言って信用できなかった。
ただ後日、専門家に相談したところ、
「昔はその件に関して、放置されてきたけど、今は動いてくれる警察も多いから、多分許可は降りると思います」
「もしそれでもダメだったら、さすがに文句言ってもいいと思います!」
その言葉を聞いて、少しだけ安心した私は
「専門家の言うことなら、信じてもいいかな」
と思い、警察署に赴いた。
その時、私を対応してくださった方は、以前伺った警察署とは違って、とても親身になって話を聞いてくれた。
そして、無事、警察署からの許可が降り、住民票閲覧制限を利用することができたのでした。




