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灯りの記録 〜見て見ぬフリをしてきた過去と向き合うために〜   作者: なかみね ひまり


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第43話 癒しの押し付けに私は違和感を覚えた


『親に対してのわだかまり』


それは、私の中でずっとくすぶっていた感情だった。



ある時、『オープンカウンセリング』という存在を知り、どういうものなのか気になった私は、思い切って参加してみることにした。


オープンカウンセリングは、無料で参加できるものだったので、私はいろんな方が主催されてる場にちょこちょこ顔を出すようになった。


私が参加してたオープンカウンセリングは、認定カウンセラーが、話したい人と1対1で向き合い、他の参加者は、黙って話を聞くというスタンス。日によっては、ただ参加するだけの日もあれば、私自身が悩みを話すこともあった。



話しているうちにだんだん


「親との関係はどうだった?」


という話題に辿り着くのだが、これは、どのカウンセラーさんの場でも同じだった。


「現状の悩みは、親との関係からきている」


そう言っても過言ではない雰囲気があった。



私は、すべてを話したわけではないが、親との関係が良くなかったことを、かいつまんで話したこともあった。


カウンセラーさんと一緒に、親に対して言いたかったことを吐き出し、スッキリしたらカウンセリングは終了。けれど、最後には決まってこう言われた。



「親に対してまだわだかまりがあるなら、1度、実家に帰って、親に会って言いたかったことを言ってきたらどうですか?」


「親を許すことで、幸せになれるんだよ」


「親と和解しないと幸せになれない。神様は見てるよ」


中には、そんな風に脅すような言い方をしてくる人もいた。



今まで親のことを相談しても、


「実家に帰って言いたかったことを言って、親に謝ってもらうことで、そのトラウマが解消されるのでは?」


というクソバイスばかりだったから、


「そんな簡単に済むなら、誰も苦しんでない」


私はそう思った。



自分たちはそれで親と仲直りできたかもしれないけど、私の両親のことだから、仮に実家に帰って不満をぶつけたところで


「今更そんなこと言って、もう終わったことだろ」


「いつまでもグチグチ言うな」


「そんなことあったかしら? 忘れちゃったわ」


そう言われて、更に心の傷が深くなるだけだと思う。



「それに、『親を許す』ってどういうこと?」


「怒りを押し殺してまで許せってこと?」


「それって、癒しじゃなくて、自己否定の強要じゃない?」


「親と和解しないと幸せになれない」


って言うけど、


「じゃあ、もう既に親が他界してる人は、どうするの?」


「親のいる天国にわざわざ会いに行ってまで、和解しないと幸せになれないって言うんですか?」


「カウンセラーなのに、受講生の頃、どんなことを学んできたんですか?」


そう思わずにはいられませんでした。


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