第40話 母の矛盾に私は振り回され続けた
父からの暴力や支配的な言動を目の当たりにしても、母は私を庇うことはなく、それどころか、いつも父に従順で、
「父の言うことに従え」
と言い、私が少しでも暴れたりすると
「父を呼ぶ」
と脅すことがほとんどだった。
母は、私を産んでから鬱状態になったらしく、私の存在そのものがストレスだったそうで、
「私に対しては、怒りの感情しかなかった」
と、これも私が大人になった時、叔母から聞かされた。
外では冷静に振る舞う母も、家では気分屋で、
その日の気分で言うことがコロコロ変わることが多く、前に言ってたことと全く違うことを言ってきたり、自分の都合で私を振り回すのが日常茶飯事だった。
母の中で私は『所有物』であり、
「何をしてもいい存在」
だと信じ込んでいたようで、私はいつも母のストレスの吐け口にされてきた。
また、母は極端に厳しく、クレヨンしんちゃんやちびまる子ちゃんも
「下品だから」
「頭がおかしくなるから」
と一方的に言っては見せてもらえず、強引にリモコンを取り上げられたこともあった。クレヨンしんちゃんならともかく、ちびまる子ちゃんまで禁止される理由が分からず、
「それって、ただ自分が見たくないだけでしょ」
ってずーっと思ってた。
私が友達との関係でこじれた時も、
「これは私の問題なんだけど」
って思うような場面で、母は火がついたように怒り、明らかに相手が悪いはずなのに
「そんな目に遭うお前が悪い」
「お前の性格が悪いからだ」
など、頭ごなしに怒鳴りつけてきた。
なので、反抗期に突入した時期から
「母に何を言ってもムダだ」
と思うようになり、普段の出来事を話さなくなった。すると母は、
「なんで母親の私に相談しないんだ。お前が何考えてるのか分からない」
と言い放った。
だけど、面倒くさいことに、母の矛盾は、私が家を出たあとも続き、私が1人暮らしを始めてから、母からの異常な過干渉が始まった。実家で暮らしてた時は、私のことなんて見て見ぬフリだったくせに、急に手のひらを返して
『母親面』をし始め、
「心配だから連絡しろ」
と、夜中だろうが明け方だろうがお構いなしに、鬼電やメールをしてくるようになった。
私は昔から
「いずれはひとり暮らしする!」
と何度も主張してきた。それに対して、今まで何も言ってこなかったくせに、いざ実行しようとした途端、
「知らない人に騙されて、ガンジガラメになったらどうするんだよ」
そんなことを言い出して、私が夢を語ると、わざとネガティブになるような記事や動画を送りつけ、私が家を出る寸前まで、母から陰湿な嫌がらせを受け続けてきた。
更に、家を契約する際には
「親が保証人にならないといけない」
と言い出し、
「じゃあ、親がいない人はどうするの?」
と私が聞くと、
「学校の先生が保証人になるでしょ」
と、めちゃくちゃなことを言ってきた。
このご時世で、さすがにそれはあり得ない話。
後日、ひとり暮らしをしていた知人にその件で相談したところ、
「保証人がいない場合は、保証会社を通すこともできるよ」
と教えてくれたから、私は
「親がいない人は、『学校の先生が保証人になる』って母が自信満々な表情で言ってきたんだけど、どう思う?」と聞くと、知人は
「そんなことしたら、大変なことになるよ」
と即答。
「やっぱり、毒母の言ってることはめちゃくちゃだ」
と、知人と話すことで、ようやく
「自分の感覚が正しかったんだ」
と認識できた。
そしてまた、毒母とその話になった時、
「保証会社っていうものがあるから」
と伝えると、
「何、おかしなことを言ってるんだ」
と言ってきたが、
「世間知らずなのはお前の方だろ。適当なことばかり言ってんじゃねーよ。そうやって私を自分の思い通りに支配して、私の自立を妨げようとしたり、洗脳させようとするな」
と私も言い返した。
話は戻るが、母からの連絡をスルーしようとすると、今度は
「職場に問い合わせる」
と脅し始め、実際に母が私の職場に連絡したこともあった。
その時、電話を受けた方からは、
「お母様が心配してましたので、連絡するように」
と一方的に言われ、そのストレスで高熱を出し、仕事を何日か休んだこともあった。
「私は未成年でもなければ、仕送りを受けてるわけでもないし、災害が起きてるわけでもない」
「毎日のように連絡されても、こっちからしたら、ホントいい迷惑」
「夜も眠れないし、あんたの鬼電のせいで、高熱を出して仕事も休んだことあるんだよ」
そう本人にも伝えたが、私の訴えは母に一切通じていなかった。
昔私が、夜遅くに友達と急な電話をしてた時には、
「何時だと思ってるんだ。相手に迷惑だろ」
と怒られては、無理やり電話を切られ、
「30分以上も通話しやがって」
とタイマーまで計られたこともあった。
それなのに、母自身は夜中だろうが明け方だろうが関係なく、私が対応するまで鬼電をしてきた。
私がしていたことと同じことを自分もしているのに、
「自分は良くて、私はダメ」
その矛盾に、私はずっと苦しめられてきた。
「心配だから連絡しろ」
と、しょっちゅう言われたが、災害が起きてるわけでもないのに、毎日のように連絡してくるのは、正直、迷惑でしかなく、母は、私が自分たちの思い通りに育たなかったことが不満だったようで、
「私が警察に捕まるんじゃないか」
という妄想までしていたそう。
だけど、それは
「責任を取らされるのが嫌だから」
というのが本音で、最初から私を信用していなかったんだと思う。
※ちなみにこれは母の妄想であり、私は一切悪いことはしてないので、ご安心を。
そう言ったことから、母は世間体をものすごく気にするタイプで、結局のところ、
「自分のプライドを傷つけたくない」
だけで、私のことは
「どうでもいいんだな」
と感じることが多々あり、いつも怒鳴るように怒ってたのは、私が『思い通りの子』に育たなかったことが原因だったそう。
また、母は、私が自分より幸せになることを、今でも拒んでいるように感じるし、私からエネルギーを奪い取ってやりたいと思ってるような気がする。
「私は、もう『所有物』でもなければ、誰かの期待や不安を背負って生きるために、生まれてきたわけじゃない。あんたみたいな人間は、親になる資格もないんだよ」
そう言いたくて仕方がありませんでした。




