第27話 パンデミックで働き口が見つからなかった過去
あれから私は水商売を辞め、再びイベント関係のバイトをしてたが、パンデミックが流行し、
『緊急事態宣言』
が発令されたことで、派遣先から
『人員削減』
という理由で契約を切られ、私は働き口を失ってしまい、自宅で過ごす日々が増えたせいで、生活リズムも心の余裕も崩れていった。
ちなみに、当時住んでいたゲストハウスでは、
不安にさせるプロと縁を切った後、女王様も出て行ってくれたから、しばらくは平和に過ごせてたけど、パンデミックが広がるにつれ、住民たちは、リモート勤務や自宅待機が増え、リビングは住民たちが集まる『溜まり場』のようになっていた。
ゲストハウスの良いところは、
「おかえりなさい」「行ってらっしゃい」
と声をかけてくれる人がいたこと。その小さなやりとりに、少しだけほっこりしていたが、外に出られない日々が続き、リビングに行けば、必ず誰かがいて、中には毎日のように過去の災難をボヤく人もいては、すれ違う度に同じ話を都度聞かされ、
「またか…」
とうんざりしていた。
私のお向かいに住んでた住民は、私が質問しても答えようとせず、逆に質問を聞き返してくることが何度かあり、私が答えてもその人はそそくさと逃げていくから、
「この人、私をバカにしてるんじゃないか」
と思ったし、それに加え、何でも私にお願いしてくる図々しさもあり、私が
「ほっといてほしい」
と態度で示しても、それを察してくれることはなく、自分の都合で絡んでくるところが鬱陶しかった。
中でも、パンデミックなど関係なく、持病とかでいつも家にいる住民もいて、
「あの人は性格が変だ」
とボヤく人もいた。その人は、
「自分の言ってることが正しい」
と押し付けてくるところがあり、かなり神経質で被害者意識が強く、特にパンデミックの期間に入ってからは、私にやたらと目をつけてくるようになり、私の言動について、あることないことを不動産会社に吹き込み、不動産会社からは
「このままだと、契約解除になりかねますので、最新の注意を払って生活してください」
と一方的に言われ、
「不動産会社も、この番人の言うことを鵜呑みにするんだな」
と思い、ますます幻滅し、しこりが残った。
相変わらず息詰まる生活が続いてたから、
「もうこの際、ゲストハウスではなく、1人暮らしをしよう」
そう決意し、新たに物件探しに出向いたのでした。




