第15話 自分のことしか考えない女王様との苦しい生活
保険会社を退職してしばらく経った頃、少しでも稼げる仕事に就きたかった私は、イベント関係のバイトを始めた。
イベント業ということもあり、現場によっては朝早くから夜遅くまで働くこともあり、勤務地も一定してないから、片道2時間以上かけて通う現場もあったが、保険会社で働いてた頃に比べて給料は良く、それなりに満足していた。
住まいについては、都会では賃貸アパートよりもゲストハウスの方が安く、誰でも住めるという理由から、外国人ばかりが暮らすゲストハウスに住んでたが、そこでも私の居場所はなく、私が入居した頃、アラフィフ世代のフィリピン人のおばさんが住んでいて、
「この家にはルールがある」
と細かく指摘される日々。
それぞれ、生活リズムが違うにも関わらず、
「夜中は調理禁止」
「お風呂は早く入るように」
と言われ、
「お前はここの番犬かよ」
と思わずにはいられなかった。
やむを得ず、遅い時間にお風呂に入ることもあったが、フィリピン人のおばさんは、私が入居してから1ヶ月ほどで退去。すると今度は、中国人の女王様から、
「あなたが来る前は平和だったのに、あなたが来てからまともに生活できない」
「あなたのせいで、フィリピン人のおばさんともう1人の中国人も出て行った。責任を取れ」
このような文句を言われたが、こっちからしたら
「そんなの知らんわ」
って話。そうやって人に罪を擦りつけてくるけど、それを言うならあなたも
「“お風呂は30分まで”という決まりがあるのに対し、何時間も入浴してたし、入浴予約までしてるくせに、時間通りに入らないことが何度もあった」
「私の部屋はお風呂の隣でわざとなのか、夜遅くに女王様が髪を乾かすせいで、一睡もできない」
「私が入浴中に、鍵を勝手に開けて脱衣所に侵入してくる」
「風呂場で洗濯物や布団を干すし、部屋の中で奇妙な声を出す」
「“夜中に調理するな”と言ってた張本人が、夜中に料理している」
矛盾だらけで、自己中心的な行動ばかり。
「お前は何様のつもりか」
「どういう環境で育ったのか、親の顔が見てみたいわ」
そう思うほどだった。
それなのに、私が同じことをすれば、女王様はすぐ不動産会社に苦情を入れ、自分の私物がなくなった時には、私を犯人扱いまでしてきた。
それこそ
「自己責任でしょ」
って思ったが、その件でも女王様は不動産会社に連絡までしたらしく、
「女王様の私物がなくなったようですが、知りませんか?」
という連絡が私の元に届いた。
そんなこと聞かれても、私は知らないし、以前、私が物件の破損について問い合わせた時は、
「他の人から苦情が来ていないから」
と突っぱねたくせに
「女王様の言うことは何でも聞くんだな。女王様の自己中で、ワガママな言動如きで連絡してくるなんて、この不動産会社も普段から結構暇を持て余してるんだな」
って思った。
自己中な中国人女王様との生活は1年ほど続き、そのせいで私は不眠症に苛まれ、体調も優れず、
「これ以上、女王様の顔を見たくない」
って拒否るくらいに憂鬱で、そのせいで家にいても休まらず、仕事にも支障が出てきたから、
「こんなことなら、いっそのこと引っ越した方がいいかも」
そう思って新しい家を探し続けたが、なかなか良いところが見つからず、結局、ひたすら耐え凌ぐしかありませんでした。




