表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異形の美女に懐かれたので、旅の道連れとなって冒険者します  作者: 星羽昴
Ep:迷宮

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/184

【迷宮】第17話 魔の仕掛け

「これは……凄いな」


 ラグドールとオルティナは、この城の壁や床に施された魔法の仕掛けに感嘆していた。オルティナも、元は魔法使いの修行をしていた研究者だったな。

 この2人が、同じように興奮するのは仕方ないことかも知れない。


「床と天井には対になる魔法陣があって、その間を魔が流れている。そして壁にも右側と左側で対になる魔法陣があり魔が流れている。それが縦方向と横方向に複数設置されて、縦の流れと横の流れが格子状の図形を描いている」


 ラグドールは興奮を抑えられないようで、声が少し上擦っている。床に関しては、右寄り、中央、左寄りの3箇所に魔法陣があるらしい。壁には、人の胸の高さと2階の辺りの2箇所だと言う。


「この格子の図形を何者かが横切れば、その部分で魔の流れが遮られる。縦と横でそれぞれ何番目の流れが遮られたかを、記号として転移する地点が変わるように仕掛けられている」


 正直に白状すると、わたしにはラグドールの言っている意味がわからない。


「この広い廊下を歩くときには気をつけなければならない。歩いている場所によって、転移させされる先が異なってしまう。離れないように、まとまって移動するぞ」


「ああ。わかったよ」


 取り敢えず、4人でまとまって移動する……と言うことで納得する。

 ラグドールは、ローブの下から羊皮紙を取り出して《《何やら》》書き留めている。この城の画のようだった。


「陽光の差し込む方向と、目視できる壁の造りから推測すると……今いるのは東のむねのこの辺りか」


 オルティナは掌の上に、指先ほどの細長い金属片を乗せると、それを魔力で浮き上がらせた。ほんの僅か、宙に浮き上がった金属片はゆらゆら揺れながら、ある方向を向く。


「北は向こうだよ」


 ラグドールとオルティナは、さも当たり前のように役割を分担して、お互いの情報交換を始める。わたしとノアールは、《《置いてきぼり》》状態だ。


「なんだい?」


 ノアールは、オルティナの掌の上で浮いている金属片を食い入るように見つめている。ノアールが左手を伸ばすと、オルティナがその左手を払った。

 乱暴に左手を振り払われたノアールが、眼を丸くする。


「不用意に触っちゃ駄目。魔と相性が悪い鉄が含まれてるから、手が痺れちゃうよ。これは磁石と言って、水や宙に浮かせると北の方向を指すんだ」


 鉄と聞いて慌てて手を引っ込めるノアール。しかし、磁石とやらを名残惜しそうに見つめている。


「もう……仕方ないね。この仕事が終わったら、一つだけアンタにあげるよ」


 それを聞いたノアールはニッコリと微笑んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ