表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異形の美女に懐かれたので、旅の道連れとなって冒険者します  作者: 星羽昴
Ep:迷宮

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/184

【迷宮】第16話 迷宮

 コの字型の建物は、南に向かって開けた配置になっている。北に面した中央部が入り口だったようだが、今は石壁に塞がれていた。西面に聳える円形の塔に鉄の扉があって、開け放たれているから、ここからドーゼの冒険者たちは入っていったのだろう。

 鎖帷子チェーンメイルに着替えようとしたら、オルティナに止められた。


「鉄と魔は相性が悪いんだ。アンタがそれを身に付けると、使い魔の《《この娘》》が近寄れなくなるよ。鎖帷子チェーンメイルよりも《《この娘》》の方が頼りになるだろう」


 ノアールとオルティナは人外の存在。ラグドールは魔導士として、魔を跳ね返す呪符を刻んだローブを着ている。わたしだけが、魔に対する耐性を備えていなかったのだ。ここはオルティナの助言に従うことにする。



 ラグドールとオルティナ、ノアールとわたしがそれぞれペアを組んで扉をくぐった。西に面するむねなので、右側の開口部から午前の陽光が差し込んで中を照らしてくれている。


「これは意外な造りだな」


 ラグドールが驚きの声を上げた。

 中庭に面して部屋になっていると思ったが、何もないのだ。異様に広い廊下が真っ直ぐ伸びているだけで、1階と2階にも分かれていない。城全体が、巨大なホールのようになっているらしい。

 そして、その広いホールの所々に人の身体が横たわっている。既に、死体となっているらしく、それらは全く動く気配がなかった。


 ……この、巨大なホールとなった城に《《何か》》がいる!


 わたし達4人は、周囲を警戒しながら死体に近づいた……はずだった。


「ええ?」


 あと5歩か6歩の距離まで近づいたところで、不意に目眩を感じて視線が逸れる。視線を戻すと、そこに死体は消えていた。そして、また少し離れた場所に、異なる鎧を纏った死体が転がっている。


「どういうことなのだ?」


 ラグドールもただ困惑するだけだ。いや、4人とも困惑している。ノアールでさえ、首を傾げている。思わず、周囲を確認しようと駆け出しそうになった。


「待て。壁を見てみろ、日の差し込む方向が変わっている!」


 わたし達は西に面するむねに入ったはずで、陽光は東方向……右側から差していた。数歩進んだだけなのに、今は左側から陽光が差している。


「まさか、西のむねから東のむねに転移させられたの?」


 壁を探っていたラグドールが、何かを見つけた。


「床や壁の石材に魔法陣を施したものがある。これによって空間を捻じ曲げ、横切る者を強制的に、別の場所へ転移させる仕掛けらしい。この城の中は、魔法で迷宮にされているのだ」


 ドーゼの冒険者が、城から出られなくなったのはこれのせいか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ