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顔面偏差値が…

初顔合わせ…

おっかない人達かも…

((;゜Д゜))ガクブル

 

 流石に上手い、後に続く俺のペースを気遣いながらも渋滞の中を縫わずに抜けて行く。

 よく見る車の間を蛇行しながら抜けるのとは違う、動いて居る車の間を粗ストレートに近いラインで抜けて行く、少ないとミラーとの隙間は数センチのベストラインで走り抜ける。


 都心の渋滞など全く気にならぬ様に走り抜け、後ろから見ていても無駄な動きが何処にも見当たら無い。

 別に無茶な速度で走ってる訳でも無く標識指示速度プラスα位、良く目にする車の間を縫うように蛇行する訳じゃ無く、眼の前に存在するベストラインを粗ストレートに走り抜けて行く、後ろから見ていて安心感すら覚える…。

 車体を手足の一部の様に操る姿に街中ならある程度の速度が出せて且つ、必要な加速力が有れば充分なんだ…、排気量の差は余り関係ないだろう、其れで小型のARやRZが居たのか…、此の走り方はGRで俺が走った走り方、相棒が作り出す馬力を無駄無く使い切る走り方だ、目から鱗とは此の事なのかホントに凄い人達の集まり…。


 確信したこのVT250Fで十分に熟せる!、何処迄彼らに追い付けるかの挑戦が今から始まる!。


 そして内堀通りの傍迄走り派遣先の本社に到着、今日から此処が俺の仕事先になる場所、一旦空きスペースにバイクを停め脇の階段を上がる、先ずは事務所らしき所に通される、とは言ってもデスクと呼ばれる方が御一人机に座って居られる。

「本日より御世話になります森田です!」

「是から宜しくね」

 正社員さんで二輪部上がりだと教えてくれた。


 そう俺の配属先の正式名称は<二輪部>会社の正社員さんと、俺の様な傭車契約している会社から派遣される者と、本社と直に傭車契約している契約社員さんが居る、デスクは温厚そうな人柄でバイクに乗って居るとは全く結び付かない、でも二輪部上がりの方だ相当に腕の立つ方なのだろう…。

((;゜Д゜))ガクブル


 そして先程の階段を下りVTを停める駐輪場へ案内される。其処には壁を背に停まる車両達。


 社員さんのCB650カスタム三台

 GSX400R

 初期型レブル

 俺のと同型のVT250Fが2台

 新型のVT250Z

 CB250RS

 CBX250RS

 と続き其の奥に停まるバイクを見て思わず固まってしまった。

 (✽ ゜д゜ ✽)ウソ!


 黒のCBX750Fが停まってる!

 俺が此の地に来る決心させて呉れ、更に俺の気持ちを奮い立たせた其のバイクが此処に停まってる!


 本当に今から逢えるんだ!

 同じ型の可能性も在ったのだが俺の中では此のCBXが其のバイクに決まってると決定事項…。

 ((;゜Д゜))!


 詰所はこっちだよと案内され、先程の階段を上り頂点から其の先へ下り<二輪部>と書かれた扉、此の扉の向こうに居られる方々は百選錬磨な猛者達…、緊張はピーク!。


「今日からお世話に為ります森田<仮名>です宜しくお願いします!」

 畳の上で寝ころんでいた方がまず声掛けて来る。

「社員の藤村だ宜しくな!」

「俺はVTZの飯岡だ同じ事務所だ宜しく!」

「契約の櫻庭GSXだよ!」  

 手を上げて挨拶して貰う。


「契約の竹村CBXのRS方だよ宜しく!」

 手を差し出されて握手。

「此処まで連れて来たから俺の説明はいらないよな!」

 岩木先輩が手を上げる。

「俺矢部、同じ事務所だよ!」

 手を上げ笑ってくれる。


 そして畳に座って居られた物腰の柔らかそうな人、何処ぞのアイドルグループに在籍しても可怪しく無い位のイケメンな男性が立ち上がりと手を差し出して呉れる。

「森田宜しくな!、俺は岡田、契約で黒のCBXに乗ってる!」

「此の人だ、有難う御座います!」

 思わず差し出された手を両手で握手してしまった。


『如何した!』

 皆がどよめき、其の声に我に返る。


「すいません、申し訳有りません。」

「岡田お前なんかやったんか?」

 と声が飛ぶ中平謝して居た。

「すいません、すいません!」

 と連呼してた。


 其処に畳に寝転んで居られたもう一人、如何にも人の良さそうなお爺さん<怒られるな此れ…>が出て来られる。

「俺は先生と呼ばれてる一番の古株だ、如何したんだ、岡田と何か有ったのか?」

 聞かれて正直に話した、岡田さんをテレビで見てプレスに成ろうと決心し、初めて走るプレスを見たのも岡田さんだった事を。


「責任重大だな岡田!」

 と先生が言った。

「そうだよな、この業界にあれ乗ってんのお前だけだしな?」

「面倒見てやれよ岡田!」と櫻庭さん。

「だったらお前も道連れだ櫻庭!」

<お二人は昔からの友人です教えて頂きました>


「漸くお逢い出来ました、此処に配属されて良かったです!」

「だったら是だけは絶対守れ!」

 重々しい語り口で先生がおっしゃる。

「此の業界死んだ奴も数え切れない、何処の社にもそんな話が転がってる、だがな怪我する奴は幾らでも居たが此処(うち)からは只の一人も死んだ奴は居ない、絶対生きて帰れ!、是は此処(うち)の決りで命令だ絶対守れ!、お前にも無事な帰りを待っている人が居るだろう?、絶対に帰ってやれ此の決まりを絶対破るんじゃねえぞ!」

「ハイッ!」

 ( ー`дー´)キリッ

「俺からは其れだけだ、良かったな此処に来て、楽しくやろう!」

 と先生が笑ってくれた。


 まさか初日に逢えるとは思わなかった、気難しい人の集まりかと思って居たのに其れがウソみたいに明るく、そして面倒見の良い人ばかり。


 只ね…、皆様イケメンと色男と若い頃はイケてたんだろうなって人ばかり…。

 右見ても左見ても良い漢揃いなんですよ…。

 ブが付く造作なので一寸其処だけが肩身が狭いんですけどね…。

 (´;ω;`)ウッ…


 彼等の背を追う日が此処から始まる、あの凄みの在る走りから想像も出来ない程皆さん温かくて優しい方達。其れも配属初日から本当に良い所に配属が決まって有難かった!


 此処で良かった、彼女の願いが通じたんだ!

 そう信じたい、俺の願いも届け!、願わずに居られなかった。 


此処って顔面偏差値異常に高くない?

(。´・ω・)?

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