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あんパンとメロンパン Ⅱ

トラブルは向うからやって来る

 走り去って行くバイク、あの時の彼奴の姿に重ダブって見える、そうだよな意匠テールはMVXと粗同じ右上に生えるサイレンサーが無い位だ…。


 今日逢えて良かった、アイツが笑う顔を再び見れて…。

「さーて未だ昼前だしコースに行って見るか!」

 気分は良いし、天気も良い、嬉しい事も有ったから何も考えずに走りたくなる、今からでも十分走れる時間は在る、何時もの工具セットをバックに詰め込みシートに括り付け自宅をスタート、コンビニに立ち寄りあんパンとメロンパン、忘れちゃいけないジンジャーエール勝手知ったる店内、迷う事無くカゴに放り込みレジに向かう。


「あら久ぶりね!」

「お疲れ様です、しょっちゅう来てますけど大体仕事帰りに立ち寄るんで」

「そうなの?、でも思ったより元気そうで良かったわ」

「身体だけは丈夫なんで」

「そう言う意味じゃ無くてね」

「はいっ?」

「もっと落ち込んでるんじゃないかってね」

「あゝそう言う意味ですか、もう随分経ちますから」

「お似合いっだったからね」

「終わった事ですし、きっと幸せに暮らしてますよ」

「それって?」

「ホラ、会計済まして下さいよ、お客さん待たせて仕舞いますよ!」

 商品手にしたお客様が此方をチラチラ見てる、レジに並ぶのを躊躇ってる見たいだ、俺だって此のレジに立ってたんだ其れ位は判るさ。其れに捕まると長いからねおばさま方。


「此れから何処かに行くの?」

 会計を済ませながら聞かれた。

「利根川の河川敷まで走りに行くんですよ」

「怪我しない様に気を付けて行ってらっしゃい」

「有り難う御座います」

「また顔見世なさいね」

「行ってきます!」

 店を後にした、後は目的地に向かうだけ。


 河川敷を走り久しぶりの景色の中に聴こえて来るモトクロッサーの甲高い2stのエンジン音、何だかんだと暫く此処に来て無かった次の季節も近付いて此の分じゃ賑やかそうだ、とは言え俺のやる事は変わらない…、ギャラリーが多いとすっ転んでばかりだから一寸ね…。


 現地はハイエースやキャラバン、ブローニーに何と珍しいファーゴまで居るよ!、トランポ多数で賑やか、持ち込まれたモトクロッサーも多数、勿論持ち込まれた女性陣も多数、世の中景気が良いってホントなんだね!。


 俺のやる事は何時もと変わらない早速荷物を置いてコースイン、余りに久しぶりだから身体が付いて行かない明日は筋肉痛で間違いないな…。

(´ε`;)ウーン…


 最初はお邪魔に為らぬように肩慣らし、何時もの規定回数コースを周りチェックに戻る、今日は堤防の上に知ってるお顔は無いんで見学の時間も要らない、直ぐに次の周回へ入って行く2ターン目終了で戻って来るとお昼を回った処、他の処チームは昼飯を始めて楽しそうに会話してる、其処で埃や音を発てるのも悪いので俺も昼休みにするか!

(((o(*゜▽゜*)o)))


 今日は朝から良い事が有り俺の中も今日の空と同じ日本晴れ、買って来た昼飯のあんパンを齧りジンジャーエールで流し込む、何時もと同じあんパンなのに今日はヤケに美味く感じる。


 もう一つのメロンパンに手を伸ばす…。

「それで足りる?」

「うわ〜ッ!」

 背後から声が掛かり大声上げてしまう、序に手に持ったメロンパンも空高く舞い上がり…。


〈ポフッ〉と可愛い音を立てて着地した…。

 (´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)アアアア…


「ごめんなさい!」

 声のする方へ振り返ると其処には小林さん。

「大丈夫!、未だ袋から出して無いから!」


 立ち上がり拾いに向かう…

 大丈夫、きっと大丈夫だ…

 ホントびっくりしたけど…


 拾い上げ未だ食べられる袋の儘だよ…

 姿はメロンパンじゃ無くなったけど…

 逆さまに受け身を取ったメロンパン…


 メロンパンがメロンパンたる所以ゆえんは無くなったけど…


 メロンパンの網目は硬目のビスケット生地、逆さまに受け身を取って、その所以ゆえんはバラバラに剥離して別の食べ物に変わってたけど…

 まぁ偶にはこんな事もあるさ!

 (´-`).。oO


 元居た場所に戻ると申し訳なさそうにしてるけど、直ぐにニコニコして話掛けて来る。

「コレと交換しよ!」

 差し出されたラップに包まれたおにぎり、コレって手作りなのか?、でも小林さんのお昼ご飯じゃ無いのか?、ならば受け取る訳には行かないよな…。


「大丈夫ですよコレで!」

 メロンパンだった物を掲げたんだが…。

「其れじや困るのよね…、又あたしの晩御飯になるんだからね…」

 そう言い終えると隣に座る。

「どう言う意味です?」

「其れは別に良いじゃ無い、今日は一寸お願いも有るから其れの御礼も兼ねてるから」

 真っ直ぐに俺のバイクを見て、何時もの様に眼を合わせない。


「お願いですか?」

「そうお願い!」

「何ですか…」

 チラと此方を見た気がした。

「そんな訝しそうな顔しないの、簡単な事だから」

「簡単な事ですか…」

 一体何なんだホントに良く判らん女性だな…。


「そう簡単な事よ、森田くんが言って呉れたでしょXTに乗って見ますかって?」

 前に会った時に言った覚えが有るな、何だそんな事なんだ別に構わないけどな。

「確かに言いましたね、早速乗って見ますか?」

「お昼ご飯終わってからね♥」

 だからその♥が判らんって言うんだよ、旦那さんが居るんだろ?、若しかして俺は揶揄われてるのか?、まぁ良いかXTに乗って見たいってのが本音だろうしな。


 差し出されたおにぎりを受け取る、一寸食べるのを躊躇したんだが…。

「大丈夫だよ毒なんか入って無いからね♥」

 だからその♥が恐いって言うんだよ!

「もう〜森田くんてば、ホラホラ先生は恐く無いからね〜、先生の言う事聞いてね〜♥」

 ホントに子供扱いだよな、勤め先でも絶対この調子なんだな。

旦那さんが居るんだろ?

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