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もう直ぐ夢への第一歩!

段々不安が増して行く…

(TдT)

 

 今亀戸駅で電車を乗り換え面接の場所に向かう途中、普段は先ず着る事の無い背広(スーツ)姿。

 本来は成人式用に買った吊るしのスーツ、上京する前に全てが上手く行ったら地元に里帰りして成人式に出る可能性も在った、其れに面接に行くのにも使えるからと揃えた物。


 まぁ…其れを着てる本人が半端無い違和感を感じてるのだが…。

 (。ŏ﹏ŏ)


 直ぐに目的の駅に到着、電車を降り面接の場所に向かって歩き出す、もう直ぐ、もう直ぐ夢への第一歩が始まる、気持ちは最高潮!、頭の中は其の仕事で都心を駆ける自分の姿が浮かんでる、足取り軽く目的地に歩んで行く。

 (๑•̀ㅂ•́)و✧


挿絵(By みてみん)


 其れで約束の時間20分前に目的地に到着したのだが…、其処に在るのは小さな運送会社の倉庫なのか?、ホントに此処で合って居るのだろうか?、段々不安が増して行く…。

(・・?


 其処にバイクの一台でも停まってれば安心出来るよ、でも眼の前に在るのは緑ナンバーで二トン積みのトヨエース、もう一台は750㌔積みのライトエースのバン、其の二台で駐車場は目一杯、其処にバイクを停め置く様な駐車スペースは何処にも無い…、地図を見間違えてしまったのかと思ってしまう…。

(´-`).。oO

 でも入り口脇の看板に掲げられてる会社名、それは俺が面接に来た社名で確かに合ってる、トラックとバンにも其の会社名が入ってる、場所は此処で間違い無い様だが…。

(。・_・。)ココナノ?


 だとすると俺は募集要項を見間違えたのだろうか?


 もしかして普通の運送会社の募集案内を見間違えてしまったのか?、俺の眼の前に在る建物を強いて挙げるとすれば、街で家族経営してる零細運送会社と言うのがシックリ来る…、どう見ても小型貨物自動車を使った運送会社の倉庫にしか見えないのだが…。

 (゜.゜)?


 迷う程の残り時間も無い、意を決して引違いのサッシを開けた。

「本日面接で11時に御約束してます森田(仮名)です、お分かりの方かいらっしゃいますか?」

 作業場らしき場所には人影は見当たらず、大声で叫んで誰か出て来ないかと待っていた。


 数分後作業着姿の壮年の男性が奥のドアから現れる。

「待たせたね話は聞いてるよ面接の森田君だね、コッチに入って待ってて呉れるかな?」

「ハイ!」

 通されたのは長テーブルとパイプ椅子が置かれた部屋、如何見ても軽作業を行ったり昼食を食べるのに使ってる休憩室を兼ねた部屋だよな…。


 面接迄此処で待たされるのかな…、なんて思ってたが先程の男性が作業着の侭で書類の束とファイルを持って現れる…、と言う事はここで此の方と面接なの?。

 (´゜д゜`)エッ

 何か雲行きが怪しく為って来たよ…、ホントにトラックやバンで配達する仕事に応募しちゃったの俺?

 ((;゜Д゜))ドウシヨウ!


「お疲れ様です!」

 其の時に作業場に続くドアを開け、長髪のハンサムな男性が登場、俺の眼が丸くなる。

「アレ社長今から面接ですか?」

 髪を切るのが面倒何で其の侭の長髪と言うのが正解だろう、下はジーンズ、トリコロールのライダージャケット姿でスモークシールドのTJ201Vを脇に抱えてる…。


「悪ぃな今から面接何だ」

「それじゃ日報の仕上げは明日来ますね」

「でもシフトは大丈夫か?」

「明日泊まり何で其の前に寄りますよ」

「そうして呉れると助かる!」

「欠員が出ると更に忙しく為りますから其れ位何でも無いッス!」

「お疲れ!」

「失礼します!」

 チラと俺を値踏みするかの様に一瞥して帰って行かれた、あの方が俺の先輩に成られる方何だ…。


 フランクな僅かな会話だったが、先程の方が纏われた雰囲気はプロのライダーで間違い無かった、其の雰囲気だけでも解る相当腕の立つ速い方なんだと…。


「済まないね、皆此処で勤務日報仕上げるんだ」

「いえ構いません」

 此の方が社長さんなんだ。然し何で面接の時間をそんな時間にしたんだろう、普通重ならない様にすると思うんだが?、先程の方が立ち寄る事を忘れてたのかな…。

 (・・;?


 でも一安心した俺が面接に来た場所も、応募した仕事も此処で間違いないんだ!。

 ε-(´∀`*)ホッ


 さてコレから面接本番だ、トラブル無く終われば良いんだけどな…、出だしで躓いたから心臓はバクバク言ってるし、平静を保たないと…。


「幾つか質問させて貰ってからで良いかな?、先ずは履歴書は持参してるよね、見せて貰えるかな?」

「此方になります」

 履歴書をお渡しして眼を通されるのを待って居た、更に心臓はバクバク言ってるし、緊張は限界!、コミュ症の俺には辛い時間…。

(¯―¯٥)


「其れじや聞かせて貰うよ」

「ハイッ!」

「出身地が大分遠い所見たいだけれど、仕事の内容は判って応募したのかな?」

「理解して居ります、其の上で応募しました」

「そんなに緊張しなくて良いよ、さっき顔出した子もかなり遠い所から来てるからね」

「そうなんですか…」

「先ずは一番重要な事なんで先に聞いて置くが前科は無いよね?、仕事で官邸に諸官庁、其れに宮内庁にも出入りするから派遣先の審査で駄目な事も在るからね?」

「そうなんですね、ハイッ全く御座いません!」

「そうか!、なら合格だ!」

「ハイッ?」

 えっ?、今なんて言われた?、合格って言われた気がするんだけど…、俺の聞き違いか?

 (@_@;)?


「面接は合格だって言ったんだ、何か不服か?」

「いえ、こんなにアッサリ決まると思って無かったんで驚いてます!」

「なに君が嘘言ってるかは眼を見りゃ判るさ、其れに人手が足りなく為る前に人材を確保出来てコッチも大助かりなんでな!」

 こんなにアッサリ決まる物なの?、俺は夢見てるんじゃ無いよな?、でも良かった…。


「後は処遇と勤務体系の説明させて貰うよ!」

「ハイッ!」

「先ずは………」

 こうしてアッサリと俺の仕事は決まってしまった、ずっと夢見て居た俺の夢が叶った瞬間、其の日の事は忘れない……。



 

長髪のハンサムな男性が登場…

見た目で既に負けてます…

(´Д⊂グスン

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