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冬支度 

本日は終了!

(=^・^=)

 

「其れじや今日はコレで帰りますね!」

「そっか帰っちゃうのか…、又此処に来てくれますよね?」

「練習しないとなりませんから、暫くは休みに通う事になりますね」

「其れじゃ又其のXTを見れますね!、私は小林って言います!」

 (#^^#)

「其れは構いませんけど、此のXTがそんなに気になるんだ…、あっ俺は森田って言いますね」

「そっか森田くんって言うのか、其れじゃまたね!」

 言い終え小林さんは堤防を登って行った。


 工具一式入った荷物をシートに括り付けメットを被る、さて帰りますかね、今回派手にすっ転んで仕舞って結構汚れてるから途中で買い出ししてって訳に行かないし一度帰ってから出かけるか、ふと堤防の上見ると何時もの定位置に立つ小林さん。


 幾つか気に為る事も有る、毎日曜日に来てるって言ってたけど、家庭持ってって言ってたのによく休みの度に来れるよな?、然も昼前から夕方迄…。


 旦那さんに何も言われないのかな?、あゝでも俺と同じで平日が休みだと日曜は時間有るって事か!、俺もコンビニに居た頃は日中バイク探しに粗半日ウロウロしてたから、それなら合点は行くか。

 其れよりもこのXT見て嬉しそうにしてたのに何で俯いて悲しそうにしてたんだ?、厭々よそ様の家庭の事情に首を突っ込む事じゃないよな!、さて帰ろう!、コースを後にした。



 木枯らしのニュースが流れて来た頃に飯岡さんに声を掛けられる。

「森田お前冬の準備出来ているのか?」

「防寒用に重ね着して走る心算です!」

「馬鹿か現場で待機に為った時に寒くて死ぬぞ!、後動きにくい服装じゃ走りにも影響するから防寒はちゃんと考えろよ!」

 そうか現場で回収待ちで長時間待機って事も在り得るんだよな、今迄温かい時期だったから気にもしなかったけど結構待たされたよな、其れを厳冬期に熟すんじゃ中途半端な装備じゃ駄目だよな。


「どんな物が良いんですか?」

「防寒もそうだが動きやすくて軽い物、後チラつく雪でも濡れない撥水性能が必要だな!」

「そうなんですね…」

「後派手な物はご法度だぞ!、何時映るか判らんからな」

「結構制約多いんですね、どんな物を買えば良いんですか?」

(。´・ω・)?

「じゃあ今度の()()()は休みだろ?、いっしょに行くか?」

 傍で聞いてた村上、竹村両先輩が声を掛けてくれる。

「俺はオーバーパンツボロボロだからな!」

 と村上先輩がおっしゃる。

「俺は今年はブルゾン入れ換えるから」

 此方は竹村先輩。

「あんまり高い物は手が出ないんですけど…」

 メーカー純正品は値が張るしそう伝える。

 <でもね彼女が居ないから少しは余裕あり!>


「大丈夫だ懐事情は皆同じだから心配するな、任せろ!」

 と言って貰え、次の休みの()()()の予定が決まった。


 <系列のテレビ局と違い傭社契約の此方は給料安かった、向こうは高給取り!、でも夢だった仕事なので生活出来れば其れで良かったんです、嫁さんや彼女が居なくて助かった!>


 其の日曜日に此処『多慶屋』に来ている、此処でオーバーパンツ、サイドがファスナーで空くタイプを購入、コレなら下はジーンズでも寒く無い、その上ライディングブーツを脱がずに脱着OK!。

(=^・^=)



「正月の物は必要無いんですが…」

 そう言ったのだが。

「大丈夫だから、付いてこい」

 先輩の言う事だから間違いないだろう、そう田舎のイメージでは此処は正月の買い出しの場所。


 初めてのアメ横に到着、テレビでは何度も視た場所だが何で此処なの?、付いて行くと其処は洋服屋。


「此処なら目的の物が安く買えるぞ!」

 着いたのはスキー用品のウェア売り場、色取り取りの派手目の商品が並んでるゲレンデならいざ知らず…。是着て乗るの?と考える物が殆ど、或る商品に目が留まり、値段も手頃だったのだが其れよりも色に惹かれて手に取って見た。


「良いの選ぶじゃん!」

「着てみて動いてみな?」

 当時も多少実入りの良い所の方は、ク〇タニやバイクメーカー純正製品などを着用する方は居たのも確かですが、その中でも基本派手な物は避けていたのも確かです、先輩方も見映えのする物を御持ちですが、使うのは出社と退出する通勤時が殆どで、乗務時には派手さの無い物に着替えていました。


 我々は何時どんな現場にて映り込むか解らないし、ましてや喜べないような現場に居合わせる可能性が高く、其処にド派手な物を着ていく訳には…、勿論メーカ品なども派手さの無い物を選んで居られた様です、勿論プライベートは別でしたが…。

 <えっ!これ着て乗るの?と思う蛍光ピンク単色とかも…>


 選んだのは光沢の無いほぼ黒と言って良いほどのダークブラウン、元がスキーウェアなので動きやすい、現場で車両迄走る時も突っ張らず良いだろう、其れならどんな現場でも大丈夫と先輩方の御墨付頂く。


 もう一度手に取りよく見ると…、肩の部分に小さな<YAMAHA>の文字が在る、俺は此のメーカーにホントに縁が在る様だな。元がスキーキーウェアなので定期的に、撥水加工してやれば小雨や雪の日も大丈夫だろう、何せ全天候下で出動要請が掛かるのだから。


「森田君上がってきて」

 インターホンが鳴る。

「カメラと記者は既に支社を出てるから、現場で合流ピックアップして来て!」

「判りました!」

 最終の締め迄二時間切った、場所は市原、往復約120キロピックアップしても余裕で帰れるな、この装備なら此の気温でも余裕で走れる、温度計は4℃を差している。


 <さあ行くか>何時もと同じタンクに手をのせて、何時もの儀式。

「さあ行こうかVTほんの一走り、間に合わせような」

 スロットルを開け走り出す・・・。


 スポーツ紙の仕事なら華やかな所が多く派手な物でも問題無いのですが、本紙の仕事は事件や事故、犯罪などの現場多く画像に映り込んだら今なら直ぐにネットで不謹慎な奴と叩かれますよね?、我々の仕事は表に出ない裏方、目立たないのが良しなんで。


 今回は服装なんで、またの機会は手の保護と雨の日など書ければ良いかなと思ってます。


 読んで戴ければ幸いです


我々は裏方稼業ですから。

(ΦωΦ)フフフ…

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