NHK鬱
夜になれば日本放送協会の笑わないアナウンサーが抑揚のない声で
話し掛けてくる。
僕は修行だと思って世の中の縮図を四角い画面から読み取る。
何の意味があるのだろうと思いながら。
もっと小さな世界で充分なのにサラリーマンは話題作りの為に今日も
9番にチャンネルを合わせる。苦しい。
もし世界が百人の村だったらNHKなんていらない。ニュースはバナナの
皮で滑った人の様にすっ転びながら駆け巡る。
村長は面白い人か、優しい人か、頭の良い人がやればいいだろう。
面白い人ならさもみんなの笑顔を誘うような話術で面白いニュース
ばかり伝えるだろう。
優しい人ならみんなの心が温かくなるようなヒューマンドラマやどこかの家のカワイイわんちゃんの映像でも流すだろう。
頭のいい人なら村人に聖書を読み聞かせ啓蒙し神を信ずれば恐れる物は
何もないと勇気づけ、生活に役立つ知恵も教えてくれるだろう。
9羽のトキが死んだとか、老人介護施設の火事で7人死んだとか、昭和天皇が今日何ml輸血されいつ亡くなられてしまうかとか知らなくてもよくないか?
情報を得てそれをゲロのように吐き出す。
そんなのにはうんざりなんだ。
それでも国会中継を見たり、相撲を見たりする人がいる。
そんな人に言ってやりたい。
野球やサッカーの方がエキサイティングですよと。