ひだまり/月の女神に
「ひだまり」
金縁の
窓のガラスに
注ぎ込む
光の色は
赤とオレンジ
こころざし
同じくせんと
集い来る
色んな仲間
まるで学び舎
人の事
傷つけぬよう
気配れば
おのれ傷つく
事あれど
心曲げ
それでも良いと
言えるのが
尊厳守る
美事なる麗句
形なら
ここにあるぞと
叫んだら
応えてくれた
くたびれながら
それで良し
ありのままでも
許さるる
こころ大きい
ひだまりの家
「月の女神に」
歳食えば
体の何処か
傷むのは
仕方なき事
思い患るな
わしならば
死ぬまで生きる
誓った身
騒ぐな小僧
いずれわかるに
死にきれぬ
何も成さずに
終わったら
一矢報いて
光を掴め
うそつきは
罪を背負って
泣き咽ぶ
我の過ち
底なしの沼
抗わぬ
真実の口
喰い破れ
穢れた右手
それで終いよ
我信ず
最期の刻に
美しき
月の女神に
天に召される