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時計

二十四時間僕は時計を凝視する


時が過ぎ去るのを 待ち望みながら 忌々しくも思いながら


ぐるぐる回る メリーゴーランドのように


そうして一日が過ぎていく


僕は眠らない 眠れない


続いていく ストーリーなんてない


夢を食べてしまう バクもあきれるほど


マッチ売りの少女 夢を見ていた


一瞬の幸せな夢を そして眠りについた


そんな死に方 寂しすぎやしないか


夢なんてなくても 生きてはいける


でも花の挿さっていない花瓶のように虚しい


せめて見てみたい 今とは違う輝く未来を


僕は時計を見つめる


急いで待っている人の所に行かなくちゃいけない


しかし僕は時の囚人だ


僕も待っている事を伝えられたら


でもきっと来てはくれないだろう


僕は時計を見つめる


何も起こらない


ただ心臓が動いている


それだけなのに痛い


孤独 絶望 恐怖 闇


仲間 希望 安心 光


移り変わって行く


心が悲鳴をあげそうになるのを


抑えて 祈る


すると時計は止まった


時間から開放され 自由を手に入れた僕は


陽が昇れば起き上がり 陽が沈めば眠る


そんな当たり前の事にカタルシスを感じた

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