第95話 攻(8)
里美 カヤ です。
今日は、教育学部の新歓コンパに参加しています。
まさしく、大学生らしいイベントですね。
山中先輩にも、話しを聞いて、参加することを決めました。
まぁ……いちばんの理由は、ミウとレイナが参加することですね。
わたしとしては、こうじさんが参加しないから、行きたくなかったのですけど……。
こうじさんは、まだまだ相変わらずで、こういう飲み会には、まず出席しません。
「ぼくは、去年参加したから、今年は、有給休みです。」
……と、よくわからないことを言っていましたが……。
ふだん本人も、
「リハビリがんばります!」
……とは、言っていますが、いきなりは、ムリがあるでしょう。
やっと最近、ミウとも少しお話しができるようになったこうじさん。
まだまだ先は、長いですね。
そのことに関しては、わたしも別に気にしていないので、少しずつでいいと、思います。
逆に、こうじさんが社交的になってしまうことが心配です。
だって……
こうじさんは、黙っていたら、いい男ですから……。
きゃっ!
言っちゃった!
恥ずかしい~!
……おっと?
失礼。
話しを戻しましょう。
「新歓コンパ」……
まぁ、でも……少しは、楽しみです。
わたしも「花の女子大生」なのですから。
……で、参加したのですけど……
少し疲れています。
はじめは、みなさんと、たのしくお食事をしていたのですけど……
竹田さんという3年生の人が、わたしにしつこく話してきます。
どうも違う学部の先輩みたいですけど………どうして?
まぁ……そのことは、色々とあるのでしょう。
1年生のわたしが言う問題ではないですね。
そして……最初がいけなかったのでしょう。
「あっ?
オレ、自動車愛好会の竹田です。
よろしくね!
里美ちゃん!」
「あ……はい。」
どうして、わたしの名前を知っているのでしょうか?
まだ自己紹介もしていないのに……。
ギモンは、ありますけど……。
それよりも、「自動車愛好会」……ということで、少し気を緩めてしまいました。
自動車愛好会……
こうじさんからも、聞いた名前だったので、少し興味がありました。
そして、この竹田さんという人は、はじめものすごくいい人でした。
……いい人そうでした。
わたしのバッグに付いているクロミちゃんのキーホルダーを見て……
「かわいいね。
クロミちゃんが好きなの?」
……と、言ってくれました。
(この人……
クロミちゃんを知っているんだ。)
「ナイショだけど……
オレ……男だけど、じつは……
キティちゃんが好きなんだよね。」
……と。
前に……
「キティちゃん騒動」があったことを思い出しました。
「男の子がキティちゃんを好きになったらダメですか?」
……という男の子の質問に、キティちゃんが謝罪した事件でした。
「キティのがんばりが足りなくて、みんなゴメンね!
カワイイを好きなことに、悪いことはないよ!」
……と。
キティちゃんは、カワイイを好きなことに、女の子も男の子も関係ないよ。
……と、言ってくれたのです。
それから、隠れキティちゃんファンの男の子たちも、胸を張って
「キティちゃんが好き!」
……と、言えるようになった。
……と、聞きました。
だから、この竹田さんとのお話しに、興味を持ったのです。
それに、何度か「ハーモニーランド」にも、行ったことがある……
的な話しで、わたしもつい……
話しに盛り上がってしまったのです。
……そうですか。
なかなかに、話し上手な先輩みたいですね。
そこに、スキができてしまったカヤちゃんなのです。
さてさて、どうなるんでしょうか?
次回をお楽しみに。




