第90話 攻(3)
うどん屋さんの前に、セブンを停めて、自動販売機でジュースを飲みましょう。
これが定番です。
うどん屋さんの駐車場がいっぱいのときには、となりの橋の上に停めます。今日は、時間が早いから、まだ誰もいませんね。
あたりまえです。
まだPM9:00ですから。
だいたい常連組は、夜中の0:00あたりに、集まります。
では、ひとりさみしく、今日の日に乾杯しましょう。
「お疲れさま~!」
なんちゃって。
もちろん、お酒じゃないですよ。
くれぐれも言っておきます。
世間一般で「一服」といえば……
コーヒーが定番ですが、
ぼくは、コーヒーをあまり飲まないので、炭酸系にします。
しかも、強炭酸が大好きです。
ノドにくる炭酸感がスカッとします。
「ぷはぁ~! 最高!」
ひとりベンチに座り、「築地屋」を眺めます。
このうどん屋さんは、ぼくが2輪時代のときから、お世話になっています。
だから、うどん屋さんのおっちゃんとは、かなりの付き合いになりますね。
おっちゃんも、車とバイクが大好き人間です。
だから、こんなところでうどん屋さんをしているのでしょう。
おっちゃんには、たいがいお世話になっています。
おっちゃんの作る「かき揚げうどん」は、とてもおいしいです。
とくに、春になると、この辺りで採れる山菜でのかき揚げが、とってもおいしいんです。
ぜひ一度、里美さんにも、食べてほしい一品です。
その他にも、地鶏メシのおにぎりとかも絶品ですよ。
そして、おっちゃんは、ぼくたち貧乏走り屋に、とてもサービスをしてくれます。
超大盛りうどんを作ってくれます。
麺増量……3人前くらいの……。
ほんとうに、感謝感激です。
だからぼくたち常連組は、夜の走りには、気をつけます。
とくに、騒音を。
前は……
おっちゃんは、このうどん屋さんの対面に住んでいましたけど、
今は……
あのストレートポイントの山側斜面に、引っ越しました。
ぼくたちのエンジン音が、うるさかったのでしょうか?
おっちゃんに聞くと……
「家がボロになったから、あそこに建て直しただけだ!」
……と、言っていました。
「ごめんね。 おっちゃん。」
ぼくたちは、いつも会うと、こう言います。
「おまえたちが走る分には、大丈夫。なんの問題もない。
俺も排気音は、好きだし。
でも、ゾッキーみたいに、空吹かしは、すんなよ!」
おっちゃんは、笑って言います。
ほんとうに、ありがとうございます!




