第85話 番外編 その3
「……で、そのゴルフ場は、どんな具合だ?」
「おかげさまで、順調だよ。
今後は、ミヤに任せて行こうかと考えているよ。」
「ミヤちゃんか~。
もう、立派に一人前になったか~。」
「あの娘は、香に似て、しっかりしているからね。」
「じゃあ、株式会社「里美」も安泰だな。」
「ふふ。どうだか……。
キミのところこそ……
ああ~。
浩司くんは、教育者を目指していたんだっけ?」
「そう。
だから……ウチは、俺の一代限りでいいんだよ。」
「……でも浩司くんの専門は、数学科だろ?擁壁の強度計算には、数学が必要じゃないか。
彼なりにちゃんと、将来を考えているんじゃないの?」
「……まぁ、そうなんだが………
ムリに継ぐ必要もないよ。
今のご時世は……。」
「……まぁ、そうだよね。
それをいえば、ぼくのところもいっしょだよ。
なにしろ、ふたりとも女の子だからね。
いずれ……
里美家を出ることなるからね。
……あっ?
でも……カヤちゃんと浩司くんがいっしょになったら、ぼくのあとを継いでくれるかなぁ~?
養子に来てくれないかなぁ~?」
「ありえん!
おまえと親戚になることは、想像したくない!」
「ツレないこと言うなよ~。
ぼくは、けっこう楽しみにしているんだから~。」
「……まぁ、想像だけだったら、自由だけど……。
でも、ふたりとも学生だから、どうなるかわからんぞ。」
「……まぁ、そうだよね。
そこは、見守るしかないか……。」
「そうそう。
子どもは、親の思うようには、ならない。
まぁ、浩司には、ちゃんとするようには、言うつもりだ。」
「ありがとう。
でも、そこは、大丈夫じゃないの?
浩司くんは、しっかりしているよ。」
「うん。
……まぁ……
あいつには、厳しくしてきたからな。
中学のときからは、とくに……な。
だから……
これからは、もっと自由に生きてほしい。
あいつは、いつもまわりを……
家族を大切に考えてくれているから……。」
「なんだい?
ノロケかい?」
「……まぁな。」
「ふふ。
それに、車の趣味もイイね。
あのセブンは、キミのアドバイス?」
「いや。
あれは、あいつの完全な趣味だ。
それに、俺は、トヨタ派だ!」
「あははは!
そうだね。
キミは、KPひと筋だったね。」
「そう言うおまえも、ハコスカひと筋だったじゃねぇか!
このボンボン!」
「はい!
ボンボンキャンディーです!」
「……いくつだよ?
おまえ……?」
「あなたと同じ52ですけど!
なにか問題でも?」
「……いや。
52のオッサンがボンボンキャンディーなんて言うなよ!」
「いや!
ぼくは、言うね!
イジでも言うね!」
「だから 香さんから、イビられるんだぞ!」
「いいのいいの。
それが、香からの愛情だから。」
「はいはい……。
でも、おまえのハコスカには、参ったな。」
オヤジたちのトークは、続く。
酒と、ともに続くのです。
しかも……やはり車トークに突入しました。
あのふたりのオヤジたちです。
あたりまえですね~。
……ということで
もうしばらく、お付き合いください。




