第63話 妹(2)
「あっ……?
ごめんなさい。
わたしは……里見カヤって、いいます。」
「……カヤ?
……あんたの名前?」
「はい。
先輩のネコちゃんと、同じなまえの 里見カヤです。」
「……ふぅん……。
……で、あんた……
お兄ちゃんの……なに?」
「あ……あのぅ………
いちおう………彼女です。」
「……はっ?
………はぁ~??
マジで???
あんた……正気?
信じらんない?!
あんたみたいな、キレイな娘が……
お兄ちゃんの彼女??!!
マジ、信じらんない!
もったいないよ!
あんた……マジで、後悔するよ!
すぐに、分かれた方がいいよ!」
「ふふ……。ほんとだ。
先輩の言う通りだ。」
「……ん?
なに言ってんの?」
「……いえ。
先輩の言っていた通りのリアクションだなぁ~って。」
「…………。」
妹さんは、顔を真っ赤にしていました。
初対面の妹さんを わたしは、一瞬で、気に入ってしまいました。
「あらためまして。
里見カヤです。
こうじさんの彼女です。
よろしくね♪ アエカちゃん。」
「あ………。
よろしく…………。」
はじめ、ぎこちなかったけど、だんだんと、お話しできるように、なりました。
「カヤさん。
あなた……
よくお兄ちゃんと、付き合おう……と、思ったよね?
ウチのお兄ちゃん……めちゃくちゃオタクだよ。」
「はい。知ってます。
わたしも、同じオタクだから………
先輩と、お話しが合って………。
それから……
やさしい人だなぁ~って。」
「あ……あなたも、オタクなの?」
「はい。車オタクです。
それから……サンリオオタクです!」
「……えっ?
サンリオ……?」
「はい。先輩から聞きました。
アエカちゃんが、シナモロールちゃんの大ファンだって!」
「………あの……クソ兄貴!」
「だから……
ずっと、アエカちゃんに、会ってみたくって……。」
「………はぁ……。」
「アエカちゃんも、お兄ちゃんが、大好きなんですね♪」
「ば…………なに言ってんの?
わ……わたしは…………」
真っ赤になったアエカちゃんは、とっても、かわいい……と、思いました。
なんやかんやと言っても、こうして先輩のところに、来ているアエカちゃん。
なんだか、いじらしいですね。
………でも………
わたしが、思っていた以上に、アエカちゃんは、先輩のことが好きだったみたいです。
恋人のわたしが………
嫉妬するくらい………。
「お兄ちゃんはね……
お兄ちゃんはね………
ほんとうに、やさしいお兄ちゃんなの………。」
「はい。知ってます。」
「お兄ちゃんは………昔………
ほんとうに、コワれて………
でも……なんとか、立ち直って………
でも……女性恐怖症は、そのままだけど………」
「はい。
こうじさんから、聞きました。
中学生のこと………。」
「……だったらわかるよね?
……あんた………
お兄ちゃんを裏切ったら、わたしが殺すよ!」
「はい。殺してください。
でも、わたしは、絶対に、こうじさんを裏切りません!」
「……ほんとうに?」
「はい。ほんとうです。」
「……ほんとのほんとうに?」
「はい。ほんとのほんとうです。」
(ふふ………。)
アエカちゃん……
わたしと、同じことを言ってる。
……だから、わたしは……
彼女とほんとうに、仲良くなりたい……と、思いました。
そして……わたしは、知りました。
ほんとうのことを………
先輩が女性恐怖症になった、ほんとうのことを………。
その原因の発端となった……
アエカちゃんのことも………。
そして……
アエカちゃんが、どんなにお兄ちゃんが大切なのかも………
すべて、知りました。
「じゃあ。
わたしは、帰るよ。」
「……えっ?
こうじさんが帰ってくるまで、いっしょに居ようよ。」
「………やさしいね。
カヤさんは………。
でもお兄ちゃん……カヤさんとわたしが、いっしょのところを見たら、絶対に卒倒するよ?」
「…………うん。
そう……かも?」
「だから……今日は、帰るよ。
お兄ちゃんに、よろしくね。」
「はい。わかりました。
………あっ?そうだ!
わたしの車がきたら、ハーモニーランドに、ドライブに行くの。
アエカちゃんもいっしょに、行こうよ!」
「……えっ?
ハーモニーランド?」
「うん。
絶対に、アエカちゃんもいっしょの方が、たのしいよ!」
「……えっと………
でも、ふたりの邪魔じゃない?」
「全然大丈夫だよ。
こうじさんも、アエカちゃんといっしょだと、たのしいと思うよ!」
「………そうかなぁ~~?」
「そうだよ!
……あっ?アエカちゃん。
連絡先……交換しよう!」
「………うん。」
わたしたちは、いいお友だちに、なれそうです♪
うん。うん。
よかったね~。カヤちゃん。
アエカちゃんも、なんやかんやで、カヤちゃんと、お友だちになりました。
でも……アエカちゃんには………。
まぁ、この話しは、後日に、また。
さてさて、このふたりが仲良くなったから、こうじくんは、少し……たいへんかな?
まぁ、男の子だから、がんばってね!
さて、次回は、カヤちゃんのカレーが、待ち遠しいこうじくんです。
では、お楽しみに。




