第62話 妹
「ああ~。
早く来ないかなぁ~。
わたしのシルビアちゃん♪」
納車したら……
やっぱり、ドライブですね♪
まだまだ、初心者のわたしです。
いきなり、峠なんて、無謀なことは、いたしません。
それに、お父さんとも、約束をしました。
危ない運転は、しないことを。
まぁ……わたしは、カッコだけのマシンオタクですから……。
そのあたりは、大丈夫です。
先輩のように、「やさしい運転」を 目指します。
車にも、やさしくです。
……で、ドライブですけど………
じつは、わたしの趣味も、かねて……
大分の「ハーモニーランド」に、行きたいのです。
ハーモニーランドといえば、サンリオファンにとっての「聖地」ですよ。
1度は、行かないと……
「死ぬときに、絶対に後悔する!」
……と、言われるほどです。
だって……わたしは、クロミちゃんの大ファンですから!
そのあたりのことを 先輩に、話したときには………
「キティちゃんって、かわいいですよね。」
……と、意外にも、すんなり受け入れてもらえました。
聞くと、妹さんが、サンリオファンらしくて、
「シナモロールちゃん」の大ファン……
だと、いうことでした。
先輩の妹さん………
なかなかやりますね。
そういうことで、納車したら、「ハーモニーランド」ツアーが、わたしたちを 待っているのです。
……そんな妄想を 楽しんでいると、あっという間に、先輩のアパートに、着きました。
ふふふ………。
この日のために、「鍵」は、先輩から、お借りしています。
(きゃあ~~~!)
とっても、恋人同士みたいです!
合い鍵ですよ!
「ア・イ・カ・ギ」
恋人同士のナンバーワン・アイテムですよ!
「……えっと………。
じゃあ……これ……
カヤさんに、預けておきます………。」
なんか、先輩も、とっても、恥ずかしそうに………。
思わず、その表情に……
「キュン!」
……って、なっちゃいました。
(きゃあ~~~!
恥ずかしい~~~!)
その「合い鍵」には、クロミちゃんのキーホルダーを 付けさせてもらいました。
ふふふ……。
とっても、お気に入りのかわいいクロミちゃんを。
………さてさて。
先輩の部屋に、お料理を作りに来たわたしですけど……
もちろん、わたしの手料理とは、
「カレー」です。
男の子たちが、ほぼみんな……
大好きなカレーです。
日本中から、愛されているカレーです。
トッピングしだいでは、何百種類……というカレーです。
しかも、そこまで、難しくないカレーです。
……しつこくて、ごめんなさい。
わたしは……バーモントカレーです。
中辛です。
定番ですね。
でも、これくらいしか、まだ作れないわたしです。
もっと、レパートリーを 増やす必要がありますね。
それは、のちのち……
ということで、おねがいします。
でも……先輩は、そんなわたしに、笑顔で言ってくれました。
「ぼくは、カレーがいちばん大好きです!」
……って。
やっぱり、先輩は、やさしい人です。
ほんとうに、大好きです!
アパートに着いた、わたしの目に………
1台の原付バイクが、とまりました。
見慣れない……
というよりも、この古風なアパートには、珍しい……
今どきのかわいいスクーターが、停まっていました。
(どなたのでしょう?)
……まぁ、誰かのお客さんでしょうね。
わたしは、少し気にとめただけで、先輩の部屋へと、足を進めます。
部屋のカギを開けようと、したら………
誰かがいるようです。
(……あれ?)
先輩は、まだ講義があるって、言っていたけど………
もしかして……サボリですか?
わたしを 待っていてくれたのですか?
(ちょっと……うれしいです。)
とりあえず、お邪魔しましょう。
「コンコン。お邪魔しま~す。」
いつも通りに………。
でも、今日は……………
いつも通りには、いかなかったみたいです。
「……誰?………あんた?」
部屋にいた人は………
先輩ではなく…………
女の子からの鋭い言葉でした。
その女の子………
見るからに、女子高生です。
ミニスカートの女子高生です。
わたしたちのあこがれだった、ミニスカートです。
………わたしたちの女子高は、とっても校則が厳しくって……
スカートなんかは、ヒザ下くらいでしたよ~~~(泣)。
もちろん、パーマや髪染めも、禁止でした。
でも、みんなで、スカートだけは、がんばりました。
校門検査を かいくぐり……
風紀委員の目を かいくぐり………
わたしたちは、スカートのウエストのところを 折り曲げて、
少しだけ……ミニスカートに、していました。
(ちなみに……3回折り曲げくらいがベストですね。)
………だから、この女子高生さん………
とっても、うらやましいです。
………でも………
「せ……先輩……まさか?
女子高生と、わたしの二股ですか???」
彼の部屋で、1号さんと、2号さんが……ハチ合わせ!
………えっ?
でも………
どっちが、1号さんですか?
やっぱり、年上のわたしの方が……
1号さんですよね?!
………おっと?
そんなことに、思考をまわしているヒマは、ありません。
まさか………
自分が………
こんなサスペンスドラマのワンシーンに、出くわすとは………。
わたしは、けっこう混乱しましたけど…………
先輩が、そんな人ではないことは、わたしがよく知っています。
……では、このかわいいミニスカ女子高生は、一体誰でしょう?
……冷静になれば、
すぐに、わかりますね。
そうです。
先輩の妹さんですね。
先輩のお話しにも、たびたび出てきます。
勝手に、部屋にやって来る妹さん。
勝手に、部屋をお掃除する妹さん。
ですね。
わたしのイメージでは………
〇〇〇〇〇………でしたけど。
それ以上に、とてもかわいい妹さんでした。
そうですか~。
ハーモニーランドですか~。
とっても、楽しみですね。カヤちゃん。
それ以上に、納車も、楽しみですね。
そして……彼女からの手料理……と、いえば
……やはり、カレーですね♪
男の子って、カレーが大好きですよね。
毎日カレーでも、ぜんぜん飽きない!
……というくらいに、大好きですよね。
カヤちゃん……。
頑張って、作ってね♪
………で……ハチ合わせですか?
彼の部屋で…1号さんと2号さんが……
カヤちゃん……。
どっちが1号? …とか、いうことじゃない……と、思うよ?
まぁ、カヤちゃんは、こうじくんを信じているから、こんな風に、ボケてみたんだね。
ナイスボケ!
ですよ~。
では、次回は、カヤちゃんと妹さんの対決?です。
お楽しみに。




