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天使が微笑む日  作者: ラビットアイ
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第57話 友(3)

 問題は、そのあとだった。

問題は……俺たちが 関与できないヤミの奥で………起こっていた。


 この事件は、表沙汰には、ならなかった。

 もちろん、報道なんてあるはずがない。


 10人もの男子生徒を 病院送りにしたこうじ………

 もちろん、正当防衛だろう。

おとがめなんて、あるはずがない。


 だが……病院に送られたアイツらも、おとがめナシだった。


「……はっ?

  ………なぜだ?!!」


 女の子を イジメていたんだぞ!

  しかも、悪質までに……!

 しかもしかも……冷たい川に、突き落とした!


   間違いなく、殺人行為だぞ!


 それなのに……おとがめナシ???


 意味がわからない!!!


 俺たちのまわりは、みんな真実を知っている。

 教師も、知っているはずだ。


  俺が、言ったからな!

 俺が、暴露したからな!


 それでも、おとがめナシだった。


 たぶん……

 安田のオヤジが、圧力をかけたのだろう。

 学校側は、アエカちゃんをイジメていたことを隠蔽して、ただの「ケンカ」……ということで、処理をした。

 学校集会では、校長が……


「ケンカ両成敗です。みんな仲良くしましょう。」

 ……と、吐き気がすることを言っていた。



   死ねっ!



 でも……ある意味……

   俺も、同じかもしれない。

 あのとき……もっと………

   俺が…………

  勇気を持っていたら…………。


 落ち込む俺に、こうじは……


「山中くん。

 いっしょに、アエカを探してくれて、ありがとう。

 アエカを助けてくれて、ありがとう。

 ほんとうに、ありがとう。」


 ………と、腫れた顔で

  ……傷だらけの顔で

   ………笑って言ってくれた。


「山中くんは、ぼくたちの恩人だよ。

 これからも、よろしくね。」


 こうじの笑顔は、天使のようだった。


   俺にとっての………

    最高の…………。


 俺は、涙が溢れてきた。


ひと目を はばからずに、大泣きしてしまった。


「俺は、こうじが好きだ!」

   本気で思ったね。


 そして……親友にまでなれた。


 でも……

ほんとうに、最悪だったのは、その後だった。


 安田のオヤジは、大会社の重役だった。

しかも、こうじのオヤジさんの会社は、その大会社の下請けだったのだ。

 表面上は、安田家の方から、アエカちゃんに、謝罪があったらしいけど………

 こうじのオヤジさんの会社は、仕事をプッツリと、切られたらしい。


 そして……

こうじのオヤジさんの会社は、倒産寸前にまで、なってしまった。


 俺は、ほんとうに、憎んだ!

   世の中の理不尽さ………を。


 どう考えても、安田たちが、100%悪い!

暴力を振るったこうじも、悪いかもしれない。

 でも、それは、アエカちゃんを護るためだ。

 こうじの暴力だって、アイツらがアエカちゃんに、あんなことをしなければ、起こらなかったことだ。

 そして、完全に被害者であるアエカちゃんのことを隠して………。


 安田のオヤジが、どんな権力を持っているのかは、知らないけれど……

 自分の子供の悪事を隠すために、親の権力を出すなよ!


 だから……

  バカで、アホな子供が育つんだ!


 いえば、恥ずかしくて表を歩けないのは、おまえたちだろうがっ!


 それを……のほほんと………。


   マジで、ムカつく!



 学校側にしても、そうだ。

イジメを隠すなんて……

 いちばんしては、ならないことだぞ!


 だから……

  俺たち子供は………

   おまえたち教師が………

  信じられないんだ!


 昔………俺の担任教師だった………

 …………いや。

  そのことは、忘れよう。


 とにかく……俺の心は、確定したのだ。

子供だった俺たちに、できることは、なかったけど………


 俺は、こうじと、一生仲良くする!


 俺は、絶対に、こうじを裏切らない!


  ………それだけを 誓ったよ。



   俺の心に………


     俺の魂に………。









けんじくん……。

なかなかに、熱い男の子ですね~。

わたしは、好きですよ。

今の学校は………

まぁ、これは、わたしが口出すまでもないでしょうね。

親の問題は………

やっぱり、大きいと思います。

子供は、親を見て育ちますよ。

子供に、影響をいちばん与えるのは、親ですから。

そのあたりは、親がしっかりしないと!

……おっと?

話しが、ズレてすみません。

では、次回も、けんじくんの心のつぶやき?を聞いてください。

お楽しみに。






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