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天使が微笑む日  作者: ラビットアイ
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第52話 結(5)

 「NT-D」化した里美さんは、さらに……ぼくの分身体に、その「おモチのようなオシリ」を スリスリしています。


(……やっぱり、カヤちゃん(ネコ)と、いっしょだ……。)


 ネコちゃんは、気に入ったモノ……

とくに、好きな飼い主には、自分のニオイをつけるために、スリスリ……ゴリゴリしてきます。

 いわゆる、マーキングですね。


 あと……マーキングとは、別ですけど……

たまに、獲物を追い詰めたときにも、スリスリ……ゴリゴリしています。

 おそらくは、「勝利の舞」みたいなものでしょう。

 獲物を仕留めた快感を 表現しているみたいです。


 まさに……その行動と、同じです。


 だとすると……

 ぼくは、前述のように……里美さんのご主人サマなのでしょうか?


  ……いえ。違うでしょう。


 今の状況からすると、ぼくは……後述のようですね。

 いわゆる……

  追い詰められた獲物……でしょうね。


 里美さんに、マウントを取られているぼくは………。



  「NT-D」化した里美さんの行動の結果として………

 ぼくの分身体は………

 ぼくの清廉潔白な未開発の分身体は…………

その行為に、思いっきり反応してしまいました。


 こちら側も、「NT-D」化が、発動してしまいました。


 まさに、連鎖反応です。


 この連鎖反応は、ぼくごときでは、止められるはずも、ありませんでした。


「NT-D」化したぼくの分身体は、はずかしいくらいに……その形態を変えています。

 ぼくの分身体から、溢れ出たサイコフレームが………

 完全に、暴徒化して溢れ出し……

すでに、原型の10倍以上の体積に、膨れ上がり…………。

 もう………その原型をとどめていません。  

  見るカゲも、ありません。


 しかも、そのフォルムは………

  「キリッ!」と、していました。

 天を貫くかのごとく………。

本体のぼくよりも、男らしく……

  「キリリッ!」……と、フェネクスのように………。



 ………誤算でした。

  ………浅はかでした。


 ぼくの分身体は、ぼくが思っていた以上に、凶悪でした。

  凶暴でした。

  凶器でした。


 まるで、解き放たれた野獣です。

  モンスターです。


 理性なんて言葉は、はなから存在していないようです。

 その荒々しいオーラが、脈動しています。

 しかも、その脈動は、ぼくの意思では、どうすることも、できないようです。


(静まれ~~。落ち着け~~。)


  …………ムダでした。

   ………無意味でした。


 本体であるぼくの意思を 完全に無視しています。

 制御できません。

  ……いえ。

 制御できるのでしょうか?

  こんな凶悪なモノを………。


 そして……この分身体は、「独立思考型」なのでしょうか?

 本体であるぼくの意思を まったく無視して………

 ナニモノも、屈しないような、強硬なフォルム。


  かなり、荒々しくも見えます。


 ある意味……「男らしい!」……と、表現できるかもしれません。

 ですが………それは、あくまでも制御できてからの話しです。


「独立思考型」……

そんな「危険なモノ」を野放しに、するわけにはいかないのです。


 ……ですが………

 どうしても、ぼくの意思を完全に無視しています。

 それともこれが……

 ぼくの本心なのでしょうか?


 この荒々しく脈うつ姿こそが……

 ぼくの本心でしょうか?


  ………まだ、よくわかりません。


 ただ……。

今は………ぼくには………

 この「危険なモノ」を止める術が、見つかりません。


 そして……ぼくの分身体の暴走は、止まりません。


 まさかの「デストロイモード」です。


(こんな……危険なモノ……だったのか?)



 本体であるぼくを あざ笑うかのごとく……

 男らしく……

  男前らしく……

 その存在を主張していました。

「どうよっ!」……って、主張しすぎていました。


(………はぁ……………。)


 ここまできたら、ぼくも、覚悟を決めましょう!

 決めてしまいましょう!


 この制御不能な暴君………暴れん坊将軍。

もとい……制御不能なドッカンターボ!

「TD06」……いや。

 「TO4E」タービンみたいな……

 ぼくの分身体よ………!


 おまえを自由にしてあげましょう!

好きなだけ暴れまわるがいいでしょう!

好きなだけ……その力を発揮するがいいでしょう!

この際です。持てる力をすべて開放しなさい!


  ………この責任は、ぼくが必ず取りますから!



 なんだか……いさぎよくなったぼくです。


 ぼくの目の前には………

 里美さんの怪しくも、艶やかに潤んだ瞳。

 ……ぷるん……と、摘みたて果実のようなくちびる。

 ……桃色に染まったホホ。


 ………に、ぼくの目は、釘付けです。


 少女のような妖女。

まさに、オトナとの狭間にいるような……

 妖艶な里美さんの表情に………

  完全ノックアウトです。


 そのおかげで……

 ぼくの意思は、分身体よりも、強固に硬くなりました。


 ぼくは、分身体を凌駕したのです。



「………いいんですね?」


「はい!

 わたしの「初めて」を奪ってください!」


 本日最高の………いえ。

  人生最大最高の「はい!」……をいただきました。


  もう………悔いは、ありません。


「カヤ…………大好きです。」


 今度は、男のぼくから、はっきりと告げます。


「わたしも大好きです!

 こうじさん………

  キス……して……ください……。」


「はい!」



  ぼくたちは、ひとつになりました。






 おめでとうございます。

いろいろありましたけど……

こうじくんは、なにかを乗り越えることができたんだね。

ほんとうに、おめでとう。

これからも、カヤちゃんをしっかり、護っていってね。

 ふたり、いつまでも、仲良くね♪


さて、次回は……後日談です。

お楽しみに。





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