第48話 結
…………どうして、こうなったのでしょう?
………わかりません。
理解不能です。
なぞです。
摩訶不思議です。
「はぁ~~~。」
では、今の状況を 冷静に分析しましょう。
そして……最善の打開策を 打ち出しましょう。
………里美さんに、お布団を用意して、ぼくは、コタツで寝たはずです。
いや……寝たはずです。
たしかに。寝たはずです。
………でも、今の状況は………
ぼくたちは、いっしょのお布団で、寝ている状況です。
しかも、ぼくの胸には、里美さんが、しっかりと、抱きついている状況なのです。
………どうして、こうなったのでしょうか?
………まったく、わかりません。
しかも、里美さんの格好は、Tシャツ1枚の格好なのです。
暗闇に慣れた目でも、はっきりと、認識できます。
はっきりと、認識できて………
はっきりと、言うと………
……クドくてごめんなさい。
ぼくの理性が…………
………で、はっきり言うと、
里美さんの格好は、あられもない格好なのです。
ぼくの理性が、崩壊するかもしれない、格好なのです!
………なんで?
………どうして?
里美さんは、たしかに、ぼくのトレーナーを着ていたはずなのですけど……。
………あっ?
まさか………
やっぱり、ぼくのニオイが、トレーナーに、染み付いていて、臭かったのでしょうか?
それで、耐えきれずに、脱いでしまった……と。
納得いく話しです。
明日からは、ニオイ消しのアイテムを利用しましょう。
………って、違うでしょう!
臭かったら、ぼくの胸に、スリスリしないでしょう!
………いけません。
完全に、思考回路が、マヒしているようです。
ガソリン濃度が、高すぎて、うまく燃調がとれていないようです。
プラグが、カブり気味で、フケが悪く……回転数が、上がりません。
………考えが、まとまりません。
………いやいや。
あきらめちゃダメです。
がんばりましょう!
燃調を合わせるのです。
空気が、足りないのです。
エアー番数を あげるのです。
空気を 多く取り込むんです。
それは………深呼吸です。
「はぁ~~~~。」
深く息を吐くのです。
吸っては、いけません。
人間の体は、自然に酸素を吸う仕組みになっています。
まさに、自然吸気システムですね。
まさに、キャブ仕様です。
メカチューンです。
だから、強制圧縮吸気システム(ターボ)とは、違うのです。
強制的に、酸素を吸うと、過呼吸になります。
なので、深く息を吐くのです。
息を吐くと、肺が縮みます。
縮んだ肺は、膨らむために、酸素を取り入れようと、するのです。
これで、過呼吸には、なりません。
「はぁ~~~~」
「ふぅ~~~~」
だいぶ、落ち着いてきました。
では、状況の把握です。
たしか……
寝たまま話しをしていて……
……ぼくの過去の……
トラウマの話しに、なって……
なぜだか、里美さんがエキサイトして……
「わたしは、こうじさんに、そんなヒドいことは、絶対にしません!」
……とか、言い出して……
「こうじさんのためなら、なんだってできます!」
……とか、言い出して……
最後は、よくわかりませんけど……
「だから、わたしをもっと好きになってください!
わたしを好きにしてください!」
……と、なったような……。
そして、今の状況ですね。
ど……どうしましょう?
この流れは、絶対に「アレ」ですよね?
恋人同士がする「愛の証明」……
というヤツですよね?
はっきり言って、無謀ですよ……里美さん。
ぼくに、そんな技術………もとい、度胸は、ありません。
せいぜい、ネコちゃんを やさしく撫で撫でするくらいが、限界ですよ。
………あっ?
もしかして……
それでいいかも?……です。
エキサイトした里美さんを リラックスさせて……ゆっくり寝てもらう。
………そうです。
その手が残っています。
カヤちゃん(ネコ)も、よく……ぼくのお布団に、入ってきていました。
そんなときは、やさしく撫で撫でしてあげると、カヤちゃん(ネコ)は……
「ゴロゴロ……」…と、ご機嫌になって、手をモニモニして(正確には、前足です)
………リラックスしていって………
最後には、スヤスヤと、眠りにつきました。
………そうです!
その手で、間違いありません!
そうと決まれば、
「善は、急げ!」です。
とりあえず、里美さんには、落ち着いてもらいましょう。
ノーコメントです。
次回をお楽しみに。




