第46話 契(3)
……って、お話しの途中でした。
……で、里美さんのお姉さんは、現在、社会人1年生。
……いや、今年から、2年生らしいです。
すでに、バリバリのキャリアウーマンらしく、その能力は、妹の里美さんから見ても、スゴイらしいです。
……で、性格も、ハッキリしていて、いさぎよい……というか、サムライみたいな人らしいです。
おまけに、剣道をやっていて、全国大会で、準優勝したほどのウデの持ち主みたいです。
……はぁ~。
話しを聞けば聞くほど……
ほんとうに、ぼくは、お姉さんには、会わない方が、身のためかも、しれません。
「ピーピーっ!」
……おっと?
話しの途中ですが、お風呂が沸いたみたいです。
里美さんを泊めると、決めたからには、ちゃんと、おもてなしをしましょう。
立派な旅館のようには、いきませんけど……気さくな民宿くらいのおもてなしは、いたしましょう。
「おもてなし」……といえば、やっぱり、お風呂は、基本です。
源泉掛け流しでは、ありませんけど……新湯です。
「いちばん風呂」です。
たしか……アエカが持ってきたバスクリンがあったような……。
ありました。
秘境の旅シリーズ「ゆずの香り」です。
これで、里美さんも、リラックスしてもらえるでしょう。
とにかく、居酒屋で、ごはんしたあとだから、里美さんも、サッパリしたいでしょう。
歯ブラシは、新品の予備があるから大丈夫です。
ぼくは、クリニカ派なので、それでもいいでしょうか?
「はい。
問題ありません。」
シャンプーは、あります。
メーカーは、わかりませんけど……。
「大丈夫ですよ。
こだわりは、ありません。」
ボディーソープ……は、ありません。
ぼくは、石けん派なのです。
「わたしも、石けんが大好きです。」
なんとも、かわいい返事の里美さんです。
ほんとに、かわいいです。
……こんな、かわいい娘が、ぼくの彼女に、なってくれたのです。
まだ……信じられないです。
……おっと?
トリップしている場合では、ありません。
お風呂の説明でした。
……まぁ、狭いお風呂ですが……
キレイにお掃除は、しています。
バスタオルなんかは、ありますけど……
女の子の服なんて、我が家には、存在しません。
「ぼくのトレーナーでも、いいですか?」
「はい。
全然かまいません。
逆に、うれしいです!」
またしても、かわいい返事です。
もう……メロメロですね♪
「あっ?
でも………下着とかは…………」
「大丈夫ですよ。
女の子は、いつだって、それなりの用意をしていますから。」
「……………えっと………?」
………どういうこと?
「ふふ。
あとで、見てみますか?
わたしの下着姿?」
「…………えっ?
…………ええっ―――――???」
本気で、焦りますよ!
さ……里美さんの下着姿………?
「……こうじさんって……
かわいい!」
「………うっ。
………どうも……です。」
どうも、からかわれたみたいです。
それくらいのことで、まっ赤になるぼく……
やはり、ぼくは、チキンオタクです。
それにしても、少し大胆な里美さんには、驚かせられますね。
やっぱり、女の子って、最強ですね。
「じゃあ、ぼく……
コンビニで、なにか買ってきますから、その間に、お風呂……ゆっくりどうぞ。」
紳士として、女性の入浴は、邪魔しません。
「……あ………あのぅ…………」
「……ん?
なんでも言ってください。
なにか、いるモノがあります?」
「………いえ……
あのぅ………
ひとりじゃ………
ひとりじゃ………怖いです。
部屋に、いてください………。」
里美さんの不安げな表情で、理解しました。
………そうでした。
里美さんは、やっぱり、女の子。
か弱い女の子です。
さっきは、おどけてみせたけど……
ほんとうは…………。
そうですよね。
初めて来る、男の子の部屋です。
しかも……このボロアパートです。
立派な旅館でもなければ、気さくな民宿でもないんです。
こんな、セキュリティーがユルユルのオンボロアパートで、ひとりで、お風呂に入るなんて……
怖いに、決まってます。
こんなことに、気づかないぼくは……
………まだまだですね。
猛烈反省します!
「ごめんなさい。
気がつかなくって………。
わかりました。大丈夫です。
ぼくは、この部屋にいますから、安心して、お風呂に入っていいですよ。」
「ありがとう。
こうじさん。
早くあがってきますね♪」
「いってらっしゃい。」
里美さんは、安心したように、お風呂に行きました。
ぼくは、ドアロックを完全にして、ドアチェーンも、しっかりかけて、バッチリです。
そして、部屋と台所の仕切り戸を閉じます。
では、ぼくは、約束通りに、お風呂の見張り役を果たしましょう。
里美さんが、安心してお風呂に入れるように……。
たしかに、ここは、田舎だけど……
今のご時世……なにがあるのか、わからないですから……。
里美さんの身の安全は、ぼくの命に代えても、護りましょう!
そうですよ~。
男の子ですから、女の子を守ってね♪
しかし…カヤちゃんのお姉さんって……
一体……どんな人なんだろうね?
おそらく、こうじくんは、近いウチに、対峙することになるよ。
しっかり……ね!
まぁ、今は、カヤちゃんの入浴シーンを想像……できないかな?
こうじくんは………。
さて、次回は………
お風呂からあがったカヤちゃん。
ドキドキのこうじくん。
お楽しみに。




