第3話 現
大学生になり、4輪免許を取って、すぐに、RX-7(SA22C)を購入しました。
この車はい小学生のときから、大好きな車だったので、絶対に譲れませんでした。
仲間からは…
「モノズキやね~。」
と。
でも、いいんです!
好きだから!
仲間は、やっぱり、86(レビン)やシルビア(S13)、180SXのFR車が多いです。
ひとり、FFのCR-X Vテックがいます。
また、ホンダです。
峠では、絶大な強さを持っているホンダです。
こいつは、バイクのときにも、ホンダに乗っていた、生粋のホンダマニアです。
そして…CR-X 侮れません。
めちゃ速いです!
しかも、ぼくが2速でいくヘアピンをCR-Xは、1速でいけるそうです。
…どういうこと?
CR-X…なんと、レブリミットが9000rpmだと……。
めちゃくちゃ反則です!
…おっと?
また、話しがそれてしまいました。
元に戻りましょう。
セブンを購入するにあたっては、CBRくんは、売却しました。
とても、悲しかったけど…仕方がありません。
ビンボー学生には、バイクも車も…とは、持てませんでした。
峠の仲間たちも、同じでした。
ホームグラウンドは、変わりませんけどね。
みんな、2輪から4輪へと、移りました。
おまけに、走る時間帯も、変わりました。
2輪のときには、早朝~夕方の明るい時間帯でしたけど…
4輪は、夜中へと。
まぁ、バイトの時間帯は、変わりませんけど…ね。
走ったあとに、バイトか?
バイトのあとに、走るか?
…です。
そんな、走り屋生活も、気がつけば5年生です。
だいぶ、染まっています。
染まりまくりです。
そして…一般の大学生生活とも、一線を画しています。
ぼくには、大学の友達がほとんどいません。
同じ高校から、来たやつくらいと、
昔からの友達…親友がひとりだけです。
あとは、その友達の友達が少し…というレベルです。
そうなんです。
ぼくは、人付き合いが苦手なのです。
…苦手……
バイクや車仲間とは、めちゃ仲は、いいです。
みんな、同じ趣味ですから、話しも合います。
まぁ…その趣味は、世間からしたら、「悪趣味」の分類ですが……。
そして、ぼくも、人付き合いよりは、マシンのメンテナンスやチューニングに時間を費やしています。
ビンボー学生だから、ショップに頼むことができないのです。
「改造は、自分たちで!」
これが…モットーです。
エンジンを降ろすときとかは、仲間たちが手伝ってくれます。
ぼくも、仲間のマシンのときには、手伝いに行きます。
持ちつ持たれつですね。
仲間たちとは、いい関係なのに…
どうして、大学では、友達ができないのでしょうか?
不思議です。
ほんとうに不思議です。
まぁ…そのあたりの問題は……
ぼくの中にあるのでしょうね。
…おっと?
また、話しが……
元に戻します。
そう…お金です。
お金がピンチです!
バイトがなくなりました。
…というよりも、バイトをしていたお店が、なくなりました。
…ツブれました。
こんな御時世…新しいバイトがなかなか決まりません。
ぼくは、おなかが空いても、辛抱すればいいことですが……
あの子は、ちがいます。
ガソリンを入れてあげないと、動いてくれません。
しかも、ハイオクです!
タイヤも、火花が出ていて、危険な状態です。
…ほんとうに、困ってしまいました。
そんなぼくに、救いの手が差し伸べられたのです。
友達から…
「あした、合コンバーベキューするから、来ない?」
と。
この4~5日くらい、水しか口にしていないぼくに、友達が恵み話しをくれました。
でも…バーベキューに参加するにも、費用がかかります。
ぼくには、バーベキューにまわすお金もありません。
そんな…餓死寸前のぼくに……
友達は、やさしく言ってくれます。
「車の運転をしてくれたら、タダでいいよ!」
と。
まさに、天の声でした。
ぼくは、即刻「オッケー」しました。
……ふぅ~。
やっと、恋愛小説っぽく、なってきましたね~。
合コンバーベキューですか?
大学生の一代イベントですね~。
しかし…浩司くん。
キミは、ビンボー生活が板に付きすぎですよ?
…まぁ、バイト先がツブれてしまったら、しようがないけどね…。
さて、次回は…合コンバーベキューに参加する浩司くんですが……
やっぱり、オタクなんですね~。
では、お楽しみに。