第29話 妄(4)
……おっと?
話しを戻しましょう。
何度も、合コンをしても、わたしの苦手意識は、克服できませんでした。
だって……わたしの理想は……
理想は………
もっと、基本的なところに、あったのです。
いくらかっこいい男の子がやってきても、わたしの車オタクの話しは、できませんでした。
車好きの男の子もいましたけど……
少し分野が違ったみたいで、わたしの感性とは、合いませんでした。
(やっぱり、わたしって、変わってるのかなぁ~?)
もう、そのころになると、ミウの合コンセッティングも、落ち着いていました。
半分あきらめていたのでしょう。
わたしの感性が、変わっていることと、
ミウ自身の感性も、また変わっていることに………。
はっきり言うと、わたしの理想のタイプは、「土屋圭一さん」みたいな人です。
モロ車オタクが好きなんです。
いっしょに、どっぷりと、車について、お話しがしたいのです。
……そんな男の子は、いませんでした。
だから、いいんです。
別に、彼氏さんが、ほしいわけでは、ありません。
……いえ、もし……
そんな人がいたら……付き合ってみたいです。
わたしだって、女の子ですから。
そんな妄想で、高校生は、終わりました。
……で、念願の大学生になりました。
昔から、教師には、興味がありました。
わたしのなりたい職業の1位です。
夢の一歩ですね。
花の女子大生になりました。
そこで、久しぶりに、ミウからの合コンセッティングでした。
聞くと……ミウの新しい知り合いの方(山中先輩ですね。)のお友達に、かなりヘンクツの車オタクがいるらしい……との情報です。
なんでも、かなりのレベルのオタクらしいです。
しかも、高校生のときは、バイク。
大学生になってからは、車へと。
筋金入りらしいです。
……ちょっと、楽しみですね。
まぁ、あまり期待していなかったし……
半強制的に参加させられたわけですよ。
大学生になってからの はじめの合コンですからね~。
不安と言えば……
「少し……人格が破綻している。」
…と、聞いたことですね。
(人格が破綻している……って、どういうことかしら?)
破綻するくらいに……車オタク?
車好き?
やっぱり……大学生。
高校生のときとは、違うようです。
……まぁ、会ってからのお楽しみですね。
…で、第一印象は、悪くなかったです。
ちょっと、別の方向に、破綻しているみたいですけど……。
しかし、あのていねいで、やさしい運転をするオタクさんに……
わたしは、断然…興味が湧きました。
そして……衝撃的でした。
だって、わたしのタイプの人だったんです!
見た目は、体育会系の人でしたけど……
とっても、やさしいんです。
ひと言お話しして、直感しました。
「この人と、もっとお話ししたい!」
…って。
ミウは、少し心配しているけど……
安心して。
あの人は、絶対に、いい人!
わたしの車オタクを認めてくれる人!
理解してくれる人!
わたしといっしょに、歩いてくれる人!
……そんな人…だって。
だから……わたしは………
「ピコン♪」
あっ?
ラインがきました。
誰からでしょう?
「………………。」
きゃああああ――――――!!!!
先輩からです!
「うわさをすれば、影」…ってやつですね。
とっても、うれしいです!
「えっと……どれどれ?
…………………………ぷっ!」
思わず笑ってしまいました。
……と、同時に………
なんだか……とっても……ドキドキしています。
……ふふ。
先輩って……まだ「句読点」のやり方が、わからないんだ。
あした、教えてあげよう……っと。
「ライン、ありがとうございます。
明日また、文字入力を教えてあげますね♪
では、おやすみなさい。」
わたしも、返信します。
わたしは、先輩からの……
この……短いラインひとつで、こんなにも、胸がドキドキです!
もう、止まりません!
「よしっ!」
決心しました!
一大決心です!
来週の「お食事会」で……
先輩に…………。
きゃああああ~~~!!!
恥ずかしい~~~!!!
はぁ……はぁ………。
「あたって、砕けろよ!」
……ですね♪
……………。
うん?
なにを決心したのかなぁ?
カヤちゃんは……。
まぁ、いいです。
がんばってね~カヤちゃん。
わたしは、応援しているよ!
さて次回は……
とうとうお食事会ですか?
お楽しみに。




