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天使が微笑む日  作者: ラビットアイ
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第18話 隠

 「ハァ~~~。」

スッキリしました。

 あと一歩で、大惨事になるところでした。


 あっ? ……マズいです。

一難去って、また、一難です。

 先生が、来ました。


 ぼくは、ダッシュで、教室に入ります。

そして…いちばん前のいちばん真ん中に座ります。

 この席は、みんなに敬遠されているから、いつも通りに、空いています。


 そして…たぶん…けんじたちは、うしろの方に、いるでしょう。

きのうの女子大生たちも、いっしょでしょうか?

 里美さんも、いっしょなのでしょうか?


 恐ろしくて…うしろは、振り向けません。


 もし、里美さんもいっしょならば、ぼくのことが、見えているでしょうね。

里美さんには、ぼくのことが…どんな風に、見えているのでしょうか?


 ……愚問ですね。


 聞くまでもありません。

ぼくは、オタク。

 ただ…ただ…気持ち悪い…キモヲタです。

ぼくのような人間には、関わらない方が、絶対に身のためでしょう。


 ………はっ!

  いけない、いけない!

 授業に、集中しましょう!



 授業が終わると、ぼくは、急ぎ足で、教室を出ます。

 ……逃げるように………。


 ほんと、情けない男です。

けんじたちには、あとで、学食で謝りましょう。


 …で、そのお昼休み時間ですけど……


 またしても、あの娘たちがいっしょでした。

しかも、里美さんの姿を はっきりと認識できました。


 またまた……ぼくは、うしろ向きダッシュ!


 はぁ~~~。

今日は、午後の授業は、ないから……

 もう、帰りましょう。

お昼ご飯は……もう、食欲がありません。

 節約になって、いいでしょう。


  ……そんな、いびつな学校生活が…

 始まりました。



 次の日も…

  また、次の日も……


 そして…4日目……

ふと……冷静に、考えることがあります。


「なぜぼくは…こんなにも、里美さんを避けているんでしょうか?」

 ……学内で……学食で……駐輪場で……

なぜか…よく、里美さんを 目にします。

けんじたちとも、よくいっしょに、います。


 そのたびに、ぼくは……うしろ向きダッシュ!


 おかげで、どっかの忍者みたいに、姿をくらますことが、上手になりました。

 上手になり過ぎました。


 ほんとに……こんなことだけは……

すぐに、得意になってしまいます。


 姿をくらますことが得意になったぼく。

もし…「かくれんぼ」の全国大会があったならば、優勝できるんじゃない?

…と、思えるほどに……。


 こんな、くだらないことばっかり、得意になってしまうぼく……。

 ほんとうに、救いようが、ありませんね。


 …そんなぼくだけが…かくれんぼをしています。

誰も、ぼくを見つけることは、できないのです。

 ……いえ。

 それ以前に……誰も、ぼくを探してくれません。

  誰も………。


 あたりまえです。

このかくれんぼは…ぼくひとりの……

 ぼくだけが、している競技ゲームだから……です。

 ぼくの他に、誰も参加していません。

  オニもいません。


ただ…ぼくだけが……

 ただ…ぼくは、隠れるだけです。 

  隠れて…隠れ続けて……

   息をひそめて……。


 そして…ぼくは、「無」になるのです。


 まるで、最後まで……

最後まで、見つけてもらえない……

  子供のように………。


 あたりまえです。

繰り返しますけど……ぼくひとりだけで、かくれんぼをしているのですから……。


 ぼくは、見つけてほしいのでしょうか?


  ………誰に………?


    それは…………









 …………。

葛藤ですね…。


 こうじくんも、かなり悩んでいるのですね。

自分は、ほんとうは……こうしたいのに……。

 でも、できない自分に、ハラが立って…

でも…やっぱり、できなくて……。


 うんうん。


そんなときは、やっぱり、気分転換ですよ。

ぱあっと……セブンで、走りに行きましょう!


 ………うっ!


お金が…ありませんでしたね……。


次回は、そんなビンボーなこうじくんに、朗報ですよ~。

 前向きに、がんばりなさい!

お楽しみに。




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