第105話 挑
里美カヤ です。
今日は、なんと!
なんと!!
なんと!!!
南畑ダムにやって来ています。
「ナンパタ」……こうじさんのホームグラウンドですね。
なぜ、わたしが南畑ダムにやって来たかというと……
「走り屋志願者」だからです。
それ以外ありません。
でも……女の子ひとりで、峠に行くほど、わたしは、勇者ではありません。
だから、こうじさんと一緒に来ました。
……来たかったんです。
こうじさんのセブンくんと、わたしのシルビアちゃんとで、来たかったんです!
希望が叶いました。
実のところ、こうじさんは、わたしを夜の峠につれてくることはありませんでした。
昼間の峠道では、何度も一緒にドライブしましたけど……。
もちろん、南畑ダム以外のふつうのドライブコースです。
もちろんでしょう!
好きな女の子に(きゃっ!) 危険なことをさせたくないでしょうから。
彼氏さんとしては!
それにたぶん……お父さんあたりから、何かしら言われていたのかもしれませんね。
でもわたしは、夜の峠に行きたいんです!
走り屋みたいなことが、したいんです!
オタクだから!!
………ハァハァ………
すみません。
つい、エキサイトしてしまいました。
落ち着きましょう。
……で、なぜ今夜……
夜の峠に来れたのか?
というと……
前回の約束のことです。
「わたしのおねがいを聞いてください。」
……です。
そして、わたしのおねがいとは、「南畑ダム」デビューのことです。
福岡には、いろんな走りのスポットがあります。
有名なところでは……「四王寺」「ショウケ」「三瀬」などがあります。
この有名な峠には、たくさんの走り屋さんたちが集まっています。
そして、そのレベルも、大概だと……。
まぁ、初心者のわたしには、敷居が高そうです。
あと、走りのスポットとしては、海岸線やダムがあります。
海岸線では、志賀島が有名です。
西の方では、芥屋があります。
でも、最近では、海岸線は、走りにくくなった……と、聞きます。
……まぁ、海岸線は、落ちると海なので、怖いですね。
やめておきましょう。
一方、ダムサイドは、距離感がちょうどよく、比較的、整備されているので、走りやすいみたいです。
……で、わたしは、初心者なので、有無を言わせずに、こうじさんのホームグラウンドである南畑ダムに行きたいのです。
もちろん、わたしは、キケンな運転は、いたしません。
ムリな運転は、いたしません。
ただの車オタクとしての願望ですね。
やっぱり……「峠」というものに、憧れます。
だって、あの土屋圭一さんも通った道ですから。
「……わかりました。」
こうじさんも、ようやくうなずいてくれました。
そして……今日。
わたしの「初峠デビュー」です。
もう、ドキドキのワクワクです。
もちろん、初心者のわたしは、ゆっくり走りますよ~。
相棒のシルビアちゃんも、ノーマルですし……ね!
「そう。
そうです。
ゆっくりでいいんです。
ていねいなアクセルワークとブレーキング。
そして、ていねいなステアリング操作です。」
「はい。」
「そうです。
うまいです。
カヤさん!」
こうじさんが助手席から、わたしにレクチャーしてくれています。
「うまいです!」
こうじさんからほめられて、上機嫌のわたしです。
よかったね~カヤちゃん。
無事に峠デビューを果たしました。
さて、次回も南畑ダムにいますよ~。
お楽しみに。




