②露骨に”大したことが無い”ことが取り上げられている時は”何かある”
マスコミの問題点1 マスコミが盛んに報道していることは必ずしも“本当に重要な事件”では無い
筆者:
まず最初に挙げたいのは“マスコミは必ずしも重要なニュースを報道していない”ということです。
質問者:
え……どういうことなんですか?
筆者:
最近の話題で言いますと、4月初めから5月下旬までの1カ月半以上もの間、山口県のある市が460人分の給付金を1人に払ってしまったという事件が多く取り上げられていたような気がします。
※4月8日誤送金発覚 5月24日法的にネットカジノ会社より市に返還される
質問者:
ええ、確かに思い返してみれば2カ月近く報道されていましたね。
筆者:
確かに4600万円と言う金額は少なくは無いです。ほとんどの人では10年分前後の年収に匹敵する収入かもしれません。しかし、それと同時期に同じお金の問題でこのようなニュースがサラリと流されていました。
NHK4月23日『「予備費」12兆円、使途9割追えず〈国費解剖〉 』によりますと、
『政府が新型コロナウイルス対応へ用意した「コロナ予備費」と呼ばれる予算の使い方の不透明感がぬぐえない。国会に使い道を報告した12兆円余りを日本経済新聞が分析すると、最終的な用途を正確に特定できたのは6.5%の8千億円強にとどまった。9割以上は具体的にどう使われたか追いきれない。国会審議を経ず、巨費をずさんに扱う実態が見えてきた。』
とまぁ、コロナ予備費と言われている金額のうち11兆円以上が何に使われたかも分からないというとんでもない1件です。しかし、約1ヶ月が経過しましたが、僕が調べた限りでは続報は上がっていません。
質問者:
4600万円と比べて6桁も違うのに全然話題に上がっていないだなんて……。
筆者:
正直、異常と言わざるを得ない状況です。
マスコミの本分はこういう政府が言いにくいことに斬りこみ、使途不明とされている11兆円がどのように使われたのかを解明していくことだと思うのです。
しかし、現実では“4600万円“ばかりが報道されていました。4600万円問題について全く報道しないことは確かに問題ですが、少なくとも約1か月半もの間センセーショナルに動向を逐一報道するような出来事では無いと僕は考えます。
※2022年5月29日松本人志氏がようやく使途不明金について話題に取り上げました
質問者:
確かにそうかもしれません……。
筆者:
これは最近行われた事例を取り上げただけですのでほんの一例に過ぎません。こんなことはこれまでも平然と行われてきました。
でも、通常の感覚で常識的に考えてみれば“報道されている時間や記事数に応じて重要度が高い”と感じるのではないかと思うのです。質問者さんはどう思われますか?
質問者:
確かにそんなイメージはありますね。報道時間が長ければ重要だと思っていました。
筆者:
しかし、そんなことは現実としてはほとんどありません。どちらかと言うと、“敵“を作り上げ全員で総叩きをしやすい案件が選ばれるような気がします。こうした情報を恣意的に選択している“情報操作”というのが日常茶飯事として行われています。
質問者:
これは“情報操作“と呼べるものなのですか?
筆者:
ちょっと一般的な感覚とは違うかもしれませんね。
と言うのも、厄介なのはこの“意図的なマスコミ側の取捨選択“と言うのは「マスコミが決して嘘を言っているわけでは無い」のです。まぁ、たまには「従軍慰安婦問題」のように捏造記事もあります。でも、基本的には“事実”を報道していると思いますね。
ですが、「本当に重要なことはあまり時間を割いてくれない」という現実です。これをまず念頭に置いておきましょう。
質問者:
これは一体どう言うことが起きているからこんな報道をされているんでしょうか。
筆者:
これは“報道する側の自由“があるからですね。この11兆円の使途不明金の一件については政治的な圧力があるのかもしれませんし、若しくはマスコミにお金が一部流れているのかもしれません。「4600万円問題」の方がセンセーショナルで高い視聴率が取れそうだからという予測かもしれません。僕はマスコミ関係者では無いのでその具体的な理由は推測しかできませんがね。
ですが一つ言えることがあるとするなら、とにかく何か”報道するとマスコミに不利益若しくは不都合がある”ことから恣意的に11兆円の使途不明金について報道や追及をしていないとしか思えません。
質問者:
ですが、色々なチャンネル、報道紙が存在するじゃないですか? その番組によって違うとかは無いんですか?
筆者:
ところがあまりテレビ番組に差異は無いんですよね。それは広告代理店である電通を介してどのテレビ局も番組を制作しているので、“同じ広告主様に逆らえない”という実態があるからです。
まぁ、報道の仕方は番組ごとによって多少の差はあるかもしれません。ですが、その内容そのものには差はあると思えません。
質問者:
ですが、ネットのニュースとなると話が違ってくると思うのですがそれについてはどうなんですか?
筆者:
ネットニュースもその管理者側が“恣意的に”重要度を決めることになります。確かに電通の関与は少ないかもしれません。ですが、そもそもネットニュースも新聞記事やテレビのニュースがソースですからね。間接的に電通の影響は大きいと思います。
ネットでも「山口の4600万円問題」というのが大きく継続的に取り上げられていることや、「本当に重要なことは隠されている」ということには変わりありません。
質問者:
そうなんですか……。
筆者:
また、ネットニュースはAIなどによって“自分好みのニュース“がカスタマイズされて表示されますから更に視野が狭くなります。こうした現象をまるで「泡」(バブル)の中に包まれたように、自分が見たい情報しか見えなくなることから「フィルターバブル」と呼ばれることもあります。
質問者:
なるほど、一定の偏りが勝手に生まれてしまうというわけですね……。
筆者:
都市伝説では「重要な法案が可決する際に芸能人の不祥事が起きる」とかいうものがありますが、これは事実とは思えません。というより、僕とは“捉え方”に差があるように思えます。
「重要な事柄が起きる時、カムフラージュのために適当にその時期で起きた盛り上がりそうなことをマスコミが取り上げる」これが真実のように思えます。
質問者:
なるほど、そんな陰謀めいたことをやらなくても適当に毎日記事やニュースで取り上げるだけで勝手に目が行ってくれますからね。
筆者:
そう言うことです。ほとんどの人はニュースを見て、それが重要度と相関していると勘違いしていることから“錯覚“してしまう訳ですね。
ですから①でも話しましたが、自分で情報を拾っていかないと完全にマスコミとそれを”操る人たち“の思う壺というわけです。
質問者:
しかし、この1つ目を聞いただけで何だかもうマスコミを見る気が無くなってきました……。
筆者:
露骨に国民全体には“大したこと無さそうな事“をマスコミが連呼している時は「何を隠しているんだろうなぁ」と思うことが大事かなと思いますね。これは、1回気づくだけで見方が大きく変わるように感じます。感情移入して時間を無駄にしないことが大事だと思います。
質問者:
なるほど……そう言う見方も確かにあると思います。