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一日目と二日目 異世界転移
十二月一日、晴天。
目覚めたら、川の畔に居た。
光る植物に、光る石。
どこまでも延びている川に林。
綺麗な夢だと思った。
装備は、パンツ一丁に毛布二枚。
服よ、出ろ!
念じても出てこない。
寒いので、風を遮る木の側へ移動した。
奥の方に入ると日陰で寒そうだから、手前の方で凭れて座っていたら、馬の蹄の音が聞こえた。
現れたのは白馬に乗った王子様?
彼は、ブルーメア国の騎士らしい。
百年に一度くらいの周期で訪れる異世界人を探しに来たそうな。
ネット小説の読み過ぎで、とうとう夢にまで見た様だ。
王城で保護し、衣食住の面倒をみてくれるそうな。
着いていくことにした。
寒くて鼻水が垂れてくると、魔法で綺麗にしてくれた。
便利な魔法だと興奮したところで、意識が途切れた。
十二月二日、雨天。
明け方目が覚めた。
ベッドの中で寝ていた。
喉が渇いたので水を飲んだ。
装備は、シャツが一枚。パンツ無し。
服よ、出ろ!
ダメか。
昨日出逢った騎士が来た。
宿まで連れて来てくれたらしい。
朝食を持ってきてくれた。
美味しかった。
また眠たくなってきたので、もう一眠りする。