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枕の下に 希望の上に(9)

葡萄味の飴

紫色が優しく光る

葡萄味の飴が

好きだった

蜜柑ほど主張せず

林檎ほど懐いてもこず

桃ほど動かない

だから

気に入って

そればかりを求めていた




味を変える事は

単純で簡単だ

だからこそ

難しくて緻密さが

必要になる

スポーツのファインプレーなのだ

勘でやっている内は

きっと

全てが空っぽなんだ




明日の朝に

忘れ物をして

高音に馴染む歌は

口の中で広がる

葡萄味の飴は

昨日までの味だから

続けても構わないが

続け無くても良い

曖昧であるから

忘れるのだろう




芯を失う事は

肉を付けて誤魔化す

その現代人の味は

退化の味

考えて作り出す物を

いつしか無理だと思う

無い物は作れば良い

単純で簡単だ

そして

悲しく廻り行く

いつかは変わるが

いつもは変わらない

抱き締めた

葡萄味の飴



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