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スキル確認

「えーっと、大人の事情とかで転校してきました。庇護松葉です。得意なこととかはあんまりないですけれど、これからよろしくお願いします。」


あー、緊張するなー。

どうして僕は他人の視線が気になってしまうのだろうか。服装に乱れはないだろうか、心の中で

「うわ、顔面偏差値低過ぎッ!」

みたいな感じになっていないだろうか。

因みに今の状況は、教室で朝の連絡とかをする時間である。


「じゃあ松葉君は…あそこの空いてる席に座ってね。隣にパートナー来るから、んじゃ、次に澤ちゃんおいでー。」


だいたい席につくと同じくらいに澤木さんが教室に入ってくる。唐突に言われた謎のあだ名のせいで少し困惑しているようだ。


「…庇護君と同じく、学校から来ました。澤木神奈子です。これからよろしくお願いします。」


後ろから見ると、やはり前方にいる男子達は若干見とれていた。まあ、そのぐらい顔面偏差値が良く、モテていたからいじめられることになっていたのだが、ここでは流石にそんな女子はいなさそうだ。安心。


このあとはあまり学校と変わらずに進み、最初の授業までの空き時間に入る。

このあと、座学系の授業を受ける人はそれぞれの教室へ行き、運動系の授業を受ける人は校庭だったり、体育館だったりに行くらしい。僕達は初日ということで検査と案内ぐらいで終わりだそうだ。


クラスメイト達が次々と教室から出ていき、教師である理乃先生も出ていき、密室に澤木さんと二人きりとなった。


…気まずい。こういう時にうまく会話を始められるほどコミュニケーション能力を持っているわけでもなく、さらに席が隣ということで距離が近いっていうかなんていうか、別に転校前も女子と隣だったというかそれが普通っていうかそんな感じだけど?その、ね、彼女の魅力に気づいちゃうと、まあ普通にはいられないよね。みたいな?


…「あのさ、」


ヒィッ!声かけられちゃった。え、近いと体臭がキツいとか言われるのか?うわぁーどうしよう、


「聞いてる?」

「はいっすみません、このあとすぐに消臭剤を買いに行きますので、どうかお許しを!」


「…えーっと、新しい教室は緊張するよね〜。みたいな会話をしようとしてたんだけど…どうしたの?」


「な、いや、えっと、まあいろいろあったのさ!」


強引すぎるごまかしに首を傾げる澤木さん。


いやー、やっぱり、なんていうのか、前はあまり顔も見てなかったからよくわからなかったけれども、こうして見てると可愛いなぁ。」


「…え?」


ん?今度は顔がちょっと紅くなってきた?


「失礼します。」


おや、誰かが教室に来たようだ。


「学園会員の山梨 美怜(やまなし みれい)です。転入生のお二人に案内を…ってあれ?あの人また自分の仕事忘れて…はぁ。ところで、そこのお二人さんが転入生ってことでいい?」


学園会?まああれだ、名乗られたら名乗り返すのが礼儀だって言うし、

「はい、2年…」あれ?ここ何組だっけ?「Cだよ。」

ああ、そうだったな。澤木さんは気が利きますねぇ。


「2年C組に来ました、庇護 松葉です。」


「同じく、澤木 神奈子です。」


山梨さんは満足そうに頷き、いい感じに似合う眼鏡をクイッとした。

「うんうん。しっかりしていてイイね。んじゃ、そういうことだからついて来てね。」


因みに、あの動作は眼鏡をかけてると自然にやってしまうものらしい。(友人談)



「はい到着。ここはいわゆる理科室。で、隣に準備室、音楽室もあるよ。」


2階にあった教室から階段を降りて進むとカラフルな色で塗られた扉があった。


しかし、扉と扉の間が1m位しかない。


「なんとですね、この扉にはみんな魔術がかかっていて、日本人初のグランドユーザーであるウロさんによって転移の術が使われているんです。」


グランドユーザー、この世界には魔法、魔術がある。そしてそれを使いこなすのがユーザー。さらにその中でもトップクラスの実力を持つのがグランドユーザーである。例えば、災害に合った街ひとつを1人で修復したり、核ミサイル以上の破壊力を使いこなしたり、そんな感じのユーザーが世界に認められるとグランドユーザーとなる。

そんな人達のひとりがウロさん。もちろん偽名だが、個人情報保護法的な意味でウロさんと呼ばれている。

その人は空間を操る魔術を使う人で、空間転移のスペシャリストだ。他にも空間を歪めたり、縮めたり引き伸ばしたりできるらしい。マジパネェっす。


「へー。高そうだな。」


「そうでしょ。実際の価値は9000万近いって言われているけれど、未来のためにって無料でやってくれたんだって。」


流石はグランドユーザー。器がデカいな。


「きゅ、9000万」


澤木さんも驚いている。確かにゲームソフトに置き換えるならだいたい1万本、500円の一番くじなら18万回引けるな。それが6個は目に見える範囲にある。やべぇ。扉に傷をつけないよう気をつけなくては。

というか最近は680円とかしか見かけないような気がする。値上げやめれ。


「試しに入ってみる?まあ、授業やってるから後になるけれど。」


「おお、面白そうですね。」


「じゃあ、次に行くよー」


今度は校庭に出た。


「校庭だよー。」


確かに前のところより広いが、特に変わらず、砂が敷き詰められてる普通の校庭だ。

どうやら今は格闘術の授業中らしく、ここの生徒は砂だらけになって訓練している。


「ここには特に何もないのですか?」


澤木さんが山梨さんに聞く。


「まあ確かに、凹凸を自動で修復、洗浄したり、砂の中に魔素の凝縮された結晶が含まれているところ以外特に何もないね。因みに総額で500万円ぐらい。」


「意外と色々ありますね。」


この学園、別世界な気がしてきた。…あ、

「じゃあ砂舐めてれば魔力供給出来るんですね。」


「…出来なくはないよ。してるの見たらちょっと引くけど。」


つい口走ってしまった。そんな僕を若干冷たい?目で見る美少女2人。


「えーっと…それじゃあ庇護くんがナマコみたいだね!…なんでもないよ。」


フォローしようと頑張ってくれる澤木さんに惚れました。ちょっと恥ずかしがってる彼女にさらに惚れました。


「うん。じゃあスキル検査の方に行くよ。ついて来てね。」


「あっはい」


あとを付いていく。そのあとも色々な所へ案内してもらった。射撃訓練場とか特殊環境?室とか、


「はい到着。ここは保健室ってやつだよ。ここでスキルも測っちゃうからね!」


おお!

さっきの9000万の扉達の一つに入ると病院に出た。

っていうか室じゃない気がする。

めっちゃ個室あるし、壁には担架がかなりの数置いてあって、集中治療室だとか、隔離病室とか相談室とか、かなり金がかかってそうな事ぐらいしかわからない。


「すげー…」


「っ因みに保健室だけでどれくらい?ですか。」


澤木さんが総額を聞いている。


「うーん、器具も含めて1億とか聞いた気がするなぁ。っじゃ、早速は狩りに行こっか。」


1、億…桁がやべぇ。この学校かなりの金がかかってる。


「つまり全体で、4億円…?」


「あっちょっと、澤木さん?戻っておいでー、山梨さん行っちゃうから、おーい。」


「つまりどこか機能全体が止まるような大事な部分を破損させた場合、要求される金額は…ってどうしたの?庇護くん」


「ああ、戻った。早く行こう!」


「あっうん。」


あとを付いていく。


保健室の最奥にある部屋に入ると黒い床の部屋に出た。部屋の中央に丸い透明な物、いわゆる水晶玉と文字の書かれた石碑があった。


アレだろうか、水晶に触れると石碑に出てくるみたいな、


「じゃあ、静電気とかあれだからあの水晶玉に触ってね。」


あっそうなんだ、あんな綺麗な感じだけどガソリンスタンドにあるあれと同じ物なんだ。


「そしたらあのスキャナーの手のマークのとこに触れててね。20秒くらいしたら後から紙が出てくるから。レシートみたいに、それを見てスキル計測おしまい。じゃあ早速やってみて。」


レシートのようにって…ファンタジーが消えてくなー。まあ、漫画じゃあるまいし…


?、漫画ってなんの漫画だ?僕はそんなに漫画は読まないけど…ま、いっか、それより測定だ測定。


「じゃあ、お先に、いいかな?」


「いいよ、澤木さん。レディーファーストってね。意味は間違ってるけど。」


「それじゃあ。」


水晶玉は水色に輝く。


「あれには洗浄の効果もあるからね。」


「安心ですね。」


澤木さんが石碑に触れるとパソコンやゲーム機を起動したような音が出て、後から本当にレシートみたいなサイズの紙が少しづつ出てきた。


「出来たかな?できたら見せて欲しいんだけど。あっ見せたくないのがあればこのペンで消してね。じゃあ、その間に庇護くんもやってみよう!」


「了解です。」


まず水晶に触れる。うお、若干スースーする。ていうかこれ間接手つなぎ?実質恋人つなぎ!?…やめようこれじゃあ変態だ。昆虫とかのじゃない意味で、


で、次にこの手のマークをタッチ(手の平で)。


そして後ろに回り込む。


おー紙が出てきた。出てきた、まだ出てきた。ちょ、なんか長くね?壊れた?この高そうなの壊しちゃった?って終わった。セーフ、セェエエフ!


どれどれ、中身はっと。


--------

skills


剣術:剣の扱いに補正


槍術:槍の扱いに補正


付与魔術:情報を付与する魔術


魔素変換効率上昇:魔素から魔力を多く作り出せる。


魔力保持領域拡張:魔力をおおく保てる


治癒速度上昇:体の治りが早くなる


カウンター:攻撃を見切り反撃へ繋げる


拒絶:それは干渉を許さない。


思考:考える力に補助


演技:演技に補正


話術:会話に補正


永遠の魂:それは幾度の破滅を逃れた。


刹那の回避:避けるには充分


勇者の証:勇者であった証拠であり、力


魔王の証:魔王であった証拠であり、力


英雄の経験:英雄の力、それは何かのための自己犠牲


剣士の経験:ループの始まり、しかし忘れる事はない


神官の経験:次のループ、未だ気付かずに愚行していた。


…の経験:今はまだ、伏せるべき経験、時を超えて


タイムルーパー:時間を繰り返し、繰り返した。


解放(自覚):自覚することで力を解放する。


盾の人格:傷がつくのは自分でいい。


邪悪の人格:悪しき部分は俺でいい。


自身制御:自身を制御するのに補正。


----------


おうふ、壊れてら、

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