悲劇的な喜劇
[あーあ、今日も頑張ったなっと]
ただいま二時間の仕事が終わりまして、やっと自由を手にいれました。しかし、だからといってすることもない。あるのは空白の時間を潰すための大量のゲーム機や、モンスター並の容量をもった、高スペックPC位だ。
[PCもすること無いし、かといってゲームもやり尽くしてるし・・・・]
そんなことを考えていたら、珍しく携帯の着信音が鳴った。
[はいもしもし?林田ですが?]
[もしもし林田?今暇か?]
[何だ田澤か・・・なに?]
[何だってことは無いだろ?今暇ならちょっと会おうぜ?]
[集合場所は?]
[んじゃあの公園で]
[また偉く懐かしいところをチョイスしたな、わかったよ、今行く]
・・・・・・あの公園か・・・・・・・うん、あいつと一緒に厨二単語をひたすら叫んでたのを思い出した・・・・今思えばあの頃の俺は友達が多かったな、みんな中二病になりかかってたからな、馬があう奴が多かったよ・・・・あの頃は・・・・。
[これ以上思い出すのはやめよう、涙腺が決壊する恐れがある]
多分、ナイアガラの滝並みになる。
俺は暫く着ていなかった上着を取りだし、寒空のした凍えないような重装備で、俺の高校からの愛車、the テンシャに乗って公園へ飛ばした。
[うっす]
[よお]
[なぜ行きなり呼んだ?俺と一緒で友達のフォーマットでもしたか?]
[安心しろ友達は居る、てか今日呼んだのは久々に会いたかったのと・・・]
なぜそこで溜める?少し気になっちゃうじゃないか。
[何だ?言いづらいことなのか?]
[ああ]
[安心しろ、俺は今の生活ほど悲惨なものは無いと考えている、だからその喉元にへばりついている魔力を解放するんだ]
[落ち着いて聞けよ?実は・・・・・お前、同窓会に誘われてるんだ]
[な?・・・・・]
同窓会だと?
こいつと一緒だったのは確か高校の時だけだ・・・・つまり?
[高校の・・・・・・同窓会・・・・だと?]
[ああ]
なぜ誘われてるんだ?俺は高校生活で喋っていた男子はこいつくらい、女子なんて一回も喋ったことはない、そんな俺が同窓会に?糞、何だこのドキドキと不安は?
[おい!?大丈夫か?]
[だいじょばねぇ・・・誘われた嬉しさと、孤立する己のビジョンが見えた故の不安で頭がどうにかなりそうだ・・・・]
[そうか・・・・わかった、お前の決心がついたら連絡を寄越してくれ・・・・期限は来月の第一日曜日の全日までだ・・・・それまでに、あの魔境に行くかどうかの決意を・・・・決めてくれ]
[わかった、それまでには決めておく]
こうして俺は、高校の同窓会というボッチには耐え難い魔境に誘われた。しかしどうする?断ったら断ったで何か言われそうだ、もしその同窓会メンバーに俺の小説を読んでる奴がいて、しかも陰湿な奴だったら俺の住所等を晒される危険がある。しかし行ったら行ったで孤立するのは間違いない。糞、究極過ぎて選べねぇ・・・前者は確率が少ないが、無いわけではない。しかし行っても孤立する・・・・なら‼
[途中退席・・・・]
こうして、俺の中には最善策であろう途中退席が有力なった。しかし、このとき魔境だと思っていた所がそうでも無くなるなんてこの時の俺は思ってもいなかった・・・・・とでも言えばこの先の未来が良くなるだろう、てかそう信じよう。
RPGです、はい、今回少しネタではなくストーリー性をを入れてみました。たった二十分で仕上げた1ページですが、温かい目で見てください。




