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未来石と神の使徒  作者: コタツ
五章 相棒と仇敵と
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名付

「で、正体も何なのかわからないまま連れてきたの?」


薬物採取から帰ってきたロズフルが俺のことをジト目で見てくる。

何でコイツのことをそんな訝しむような眼で見てくるんだ!コイツは俺のことを助けてくれたんだぞ!

あの後、ガイアと合流した俺は確認に来た冒険者の人たちに気のせいだった、ということにした。


「この種の情報はまだございませんが、人を襲うことは今のところありません。それに、マスターが聞いてくださらなくて。」


「うん…。付き合いはまだ長くないけどレオンが時々おかしくなるのは何となく知ってた。」


「え?俺変な奴って思われてたの?いやいや、俺が何と思われてもいい!でも、飼ってもいいでしょ?餌もちゃんとやるから!散歩にも連れて行くから!」


名前だって絶対俺がつけるんだ!


「言ってて悲しくないのかなぁ…。」


「でも、この子可愛いと思うよ!」


椅子に座っている。俺の頭の上に乗っているスライムにノヴァが手を伸ばしてくる。


「おおっ、ノヴァも可愛いと思ってくれるか!プルプル震えてて可愛いんだ。しかも、伸びるんだぞ。」


膝の上に乗せ換え、手でつついたり、引っ張ったりする。


「確かマスターは初めて遭遇したとき警戒していたかのように把握していますが。」


「それはそれだって!いやー、俺ペットとか飼ったことないんだよ。」


別に家族の誰かが動物が嫌いだったとか住居の問題で飼えなかったとかそういう理由ではない。純粋に俺自身が猫アレルギーだった影響で家族が遠慮して他のペットも飼わなかったのだ。俺はペットとか諦めていたからその反動なのかもしれない。


「なるほどね。見た限り危害はなさそうだし、僕は別にいいよ。」


「マスターの指示に従うだけです。」


「よし!じゃあ、コイツの名前皆で出し合おうぜ。」


「それもいいけど…この子の餌って何なの?」



そう。少し浮かれていたかもしれない。元々俺たちがあそこに行った理由は異常発生が消滅した原因を探しにきたのだ。

原因は多分コイツと思っていいだろう。もしそうだとしたらコイツは一帯のスライムを食い尽くしたことになる。

それにしてはコイツの大きさは頭に乗るくらいだ。

ということは、食い尽くしたエネルギーの全てを使っているということになるはずだ。

やばい!コイツ相当に燃費悪いぞ!

餌代を出してあげるほどお金に余裕はない。諦めるしかないのか…。


「どうするべきだ…。」


「でも、この子全然餌を欲しがる素振りをしてないよね?」


「言われてみれば、ずっと俺の近くで静かにしている。」


俺がコイツを遭遇したのが、昼間。ロズフル達と合流して今に至るまで何時間も経っている。俺たち(ガイアとノヴァを除く)ですら出会ってから食事はもう二回も済ませている。


「じゃあ、大丈夫なのかもよ。娯楽として食事を楽しんでいるだけで、もしかしたら必要がないのかもしれないよ。」


「そうだといいけど…。」


実際対策が思いつかない。俺たち以外の人はコイツの存在を知らないし、教えて事態が好転するとは思えない。危険な存在は討伐してしまおうと考えるのが当たり前だろう。


「じゃあ、とりあえず様子を慎重に見るとして今度こそ、名前を考えよう。」



それから相談したが、あまり他の人の意見はあてにならなかった。まず、ガイアとノヴァはそもそも考え付くほど名前を知らない。

そして、ロズフルはあまりにも意味不明な単語の羅列だった。意味はあるらしいがその単語と意味が俺の中でつながらない。

もしかしたら名前とか固有名詞には翻訳機能がないのかもしれない。


それから数分後、自分はセンスがないと思っていたが、なかなかいい名前なのではないだろうか。

他のスライムを食べる捕食者でありながら、体を透明?にすることが出来る。

これはもうプレ○ターだよね!プ○デタースライム、略して…


「コイツの名前はプライムだ。」


ロズフルは不満げだ。まあ、色々案を出してくれたのに全部考慮せず俺だけで決めたようなものだからな。

でも、今更他の名前をつけようだなんて一切思わない。


「ごめんな、ロズフル。でも、この名前が気に入ったんだよ。よろしくな、プライム。」


プライムは返事をするかのようにプルプル震えた。


「ほら、プライムも気に入ったみたいだぞ。返事をしてくれている。」


「ただ揺れているだけじゃん…。まあ、連れてきたのはレオンだからいいよ。」


「では、この個体の名称を“プライム”とします。」


「よろしくね!プライム!」


皆が挨拶をするとプライムは返事をするかのようにプルプル震えていた。


新しい仲間が増えたが、あとはどうやってこの大量消滅事件を終わらせようか。

馬鹿正直に伝えるわけにもいかないし、なあなあで誤魔化すことも出来ないかもしれない。

解散してから一晩考えたが、その答えは浮かばなかった。


割と本気でこの名前考えました。次の作品でも出す予定なので…

他の候補はクリアスライムでクリイムとかです。

…このペースだと次に取り掛かれない。


読んでいただきありがとうございました。

評価等よろしくお願いします。

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