補食
足下の違和感に向けて目を凝らしてみる。
よく見てみると周りの風景とぶれているというかズレているところがあった。
これは確かに見つけられないかもな。注意しても見えるかやっとってところだ。
そのズレている部分はまるで生き物のように常に動いていて、その様はまさにスライム。
「なんだコイツ…。」
「私も存じ上げていません。」
「もしかしてコイツが何か関係しているのか?」
もしそうだとしたら二人だと危険かもしれない。
急いで応援を呼んだ方がいいかもしれない。
「ガイア!急いで誰か呼びに行こ…ん?」
ちょっと待て。二人で呼びに行ったら移動して見失ってしまうかもしれない。誰かが監視しておいた方がいいだろう。
問題はどっちがするかだけど…。
よし。
「ガイア!誰か呼んで来てもらっていいか?」
「マスターはどうなさるのですか?」
「俺はコイツを見張っとく。出来る限り急いでくれると助かるな。」
「それでしたら私が!」
「いや、俺がするよ。距離もすぐにとることが出来るし。」
あと俺が見張っとかないといけないような気がする。
…なんとなくだけど。
「大丈夫。俺に任せろ。」
「わかりました。危険を感じたら直ぐに逃げてください。」
「了解!」
俺がそう言うと彼女はいってしまった。
にしてもだいぶ人間らしくなってきたような。
ずっとプルプルと震えているところを観察、もとい見張っていたら揺れが激しくなってきた。
「!?」
警戒していると周りの風景とは違う色が出てきたことに気付く。
それは青色でうにょうにょと動きながら色を濃くしていく。
「何だ?姿を現すつもりか?」
その目的が何かはわからない。まだガイアは戻ってこないし戦ったら勝てないかもしれない。
なんと言ってもスライムが大量消滅した原因かもしれないのだから。
「っ!?」
少し縮こまったかと思うと突然俺の顔に向かって体を跳ばしてきた。
警戒していたお陰でなんとか避わせたが敵意をついに見せてきた。
その直後後頭部を固いもので殴られるような衝撃が来た。
倒れこむとオレンジ色のスライム、つまり別個体の一部が視界に映る。
後方不注意だ。
不味い。頭がふらふらして一切動けない。
誰かに助けを呼ばないと。
状況確認しようとオレンジ色の方を見たら青色に呑み込まれていた。
…お前俺を助けてくれたのか?
勘違いです(真顔)
活動報告でも書いていますが、この章をもって休止させていただきます。
改訂版をする予定ですので安心ください。
序盤がかなり変わってるので別作品みたいです。
…あと新連載したので読んでみてね。
目標は違う人が書いてるみたいと言われることです。
読んでいただきありがとうございました。
評価等よろしくお願いします。