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未来石と神の使徒  作者: コタツ
五章 相棒と仇敵と
70/73

発生

「異常発生…?」


「そうだ。今回はその調査に向かってほしい。」


今回は久しぶりにギルドの依頼を受けに来てみた。

その間何をやっていたかというと自主特訓みたいな感じだ。

一週間子供たちと過ごしていた間は一切トレーニングしてなかったからな。

もう少し練習したかったが、何でギルドに来てみたかと言うと…。

それは今朝の食事の時間まで戻ることになる。


「そう言えばガイア。金銭的な問題はどうなっているんだ?」


「それは一般的に生活を送ることに関してでしょうか?それともこの町から出立し、ヒマライを目指す場合のことでしょうか?」


「どっちも頼む。」


「結論から言わせていただきますとどちらの問題も金銭面では大丈夫です。」


「金銭面では…ってことは他の所に問題があるってことだよな?パッとは思いつかないけど…。」


なんだろうか?

大陸間を移動するから船の都合がつかないとかか?

「もしかしてすぐに移動出来ないのか?」


「簡単に言うとそうなります。大陸間を移動する方法として現実的なものが船と飛行船となるようです。しかし、最近になって国家の間で問題が起きているようで…。」


飛行船なんてあるんだな。魔法ってすごい。となるとすぐには移動出来ないのか…。どうしたものか。

「その対策としては二つほど案があります。」


「教えてくれ。」


「一つめは密入国です。」


「却下。」


もしそれが出来たとしてその後俺たちはお尋ね者じゃん!

それに勇者と交流があるのだ。もしばれたら彼女の評判を下げかねない。

「私もあまりお薦めはしません。土地勘や人脈も私達にはあまりないのですから。下手をすればぼったくられたり、契約を反故にされたりもするでしょう。」


「じゃあ、もうひとつが本命だよな。」


「はい。ギルドにはランクがあるのはご存知ですよね?」


「ああ。」


「そのランクが上がれば上がるほどいろいろな特典があるようです。」


「そのなかに大陸を移動出来るものがある…と。」


なるほど。自分の実力がどれほどか確認しながら法にも触れず、地位や名声も獲得できるいい方法だ。

でも…。

「スパン長すぎでしょ…。」


何年かかるんだよ。

「いえ。思ったより早く移動することが出来そうです。」


「と言うと?」


「先程船や飛行船が使えないのは国家の問題が起こってる、とお伝えしましたよね?それが悪化しており、戦争になる可能性があるそうです。」


「戦…争。」


その恐ろしさは知っている。

何度も学校で教わったし、ニュースなどで見ることも珍しくはなかった。

人が人の命を奪う。それが正当化され、挙げ句の果てには英雄と呼ばれる人物が生まれる。それが正しくないと言うことはわかるはずなのに。


それにしても自分には関係ないだろうとたかをくくっていたが、まさかこんなことになるとは。

「そこで活躍すれば一瞬でランクも上がるでしょう。」


俺は…。


「とにかくランクをあげていくことしか私達には出来ません。少しずつ依頼をこなしていくべきです。」


「そうだな。」

…本当にその通りだ。



そしてギルドに依頼がないか確認しに来て、現在に至る。

「異常発生って…どう考えても新人に任せる依頼じゃないでしょ。」


頭がどうかしたんじゃないか?

「話は最後まで聞け。まだ何も聞いてないだろ。」


まあどっちにしろ受けるつもりだったけど。こっちにはガイアもいるし。

因みにロズフルは採ってきたい花があるそうで不在だ。

ノヴァはその護衛として行ってもらった。


「まあ聞くだけならただだしな。」

時間はただじゃないが。


「なんで仕事を融通してやってんのにそんなに態度がでかいんだよ。まあいい。じゃあ、長くなるからよく聞いとけよ?」


黙って頷く。

「異常発生といったがそれ事態は定期的にあるんだ。だからそれはおかしいことではない。しかし、今回の問題として異常発生を確認したのに現在はそれを確認出来ないことだ。」


「誰かがボランティアでしてくれたとか?」

そんなわけないと思いながら軽口を挟む。


「ボランティアというのはわからないが誰か一人がどうにか出来るレベルじゃない。だからこそそれなりに準備をしておいたんだ。それでいざ起こったと思ったら直ぐに鳴りを潜めたんだ。」


「それはかなり…。」


「不気味だろ?だからこそ調査に行ってもらうんだ。」


「それはわかったが危険性に関してはむしろ上がってるんじゃないか?」

だって見つからないだけでどこかに隠れているかもしれないし、居なくなったとしてもそれなりの原因があるはずだ。


「懸念していることは想像がつく。だが、何もお前だけに頼んでる訳じゃない。今向かっても確実に他に何人もいるだろう。」


それなら安心…なのか?

「今回の本質は調査の練習みたいなもんだ。危険だと感じたら逃げるなり、助けを求めるなりするんだ。何も恥ずかしいことじゃない。」


言われなくてもそうするつもりだけどな。

「じゃあ、受けることにするよ。それで何が異常発生したんだ?」


「伝えてなかったな。今回は"スライム"だ。」

それなりに大事な発表をする予定です。

時々でいいので活動報告のことも思い出してあげてください…。


読んでいただき有り難うございました!

評価等よろしくお願いいたします!

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