発芽
…いや本当にすみません
兄さんがいなくなって何年も経った。兄さんの様子は突然変わってしまった。
昔は植物が好きだったのに…。
兄さんの様子が変わったのは本当に突然だった。
具体的な時まではわからないけど、それなりに小さい時だったと思う。
私と兄さんの年は離れていたけど色んな植物のことを教えてくれたり仲は良かったと思う。
それなのに突然興味は動物の方にいってしまった。
それはいいと思う。他の人の趣味にあれこれ口出しする権利なんてないと思うし。
でも、僕との関わりもなくなったし、家事も突然出来なくなった。
家に帰るのが遅くなることも多くなったし、話し方も変わったみたい。
まるで体はそのままで別の人が入ったみたいだった。
お母さんが病気で死んじゃってから兄さんも何処かに行くといって出ていった。
お父さんもいないこの家はとても広く感じた。
昔の兄さんだったら、自分で言うのも何だけど、幼い僕を一人にはしないはずなのに…。
それから何年も経ったある日。
突然家のドアがノックされた。
「誰だろ…。」
こんな場所に来るなんて普通じゃない。もしかしたら困ってる人かもしれないけど、怪しいから警戒しながら出ることにする。
「どちら様?」
「初めまして。私は貴方のお兄様が作った人造人間です。」
人造人間…?
「兄さんは何をやってるの?」
「それについての連絡より優先度の高い案件があります。まず、貴方は私のマスター権限を得ますか?」
マスター権限?
「どう言うこと?」
「簡単に仰いますと、私に指示する権利があると言うことです。」
突然家に押し掛けて何を言ってるんだろう。
「そんなものはいらない!兄さんのことについて教えてよ!」
「では、マスター権限は近くにいる他の人族に譲渡されます。」
え?人族?
「待って、それ何の話?」
「私達はこの近くに転移で飛ばされてきました。おそらく魔方陣のようなものを用いたのでしょう。」
んー。突然来た理由はわかったけど…。
「またお願いがあります。私達を数日ここに泊めてはいただけないでしょうか。」
…え?
こんなに短いけど今までで一番時間かかりました。
辻褄があってるかの確認がこんなに大変だなんて…。
続きは一週間いないに更新します…
予定だと四月には次の章入ってたのにな…
読んでいただき有り難うございました!
評価等よろしくお願いいたします!