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未来石と神の使徒  作者: コタツ
四章 明るいその場所で
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??:闇の中で

短くてすみません

あとちょっと暗いです

信じてくれ!俺は何もやってない!本当だ!助けてくれよ!

やめ…


もう何度目だろうか。

最後の言葉を聞いたのは…。

数えようとすると頭が狂いそうだ。

彼の口から漏れた言葉も細々と消えるとそこに残るのは静寂の中に響く水の滴る音だけだ。

それも今だけだということを俺は知っている。

もう聞こえない、聞こえるはずのない声。憎しみ、哀しみ、苦しみ…そして、慕ってくれた人の声。

周りには誰もいないことがわかってるはずなのに頭の中で響き続けている。

また一つその声が増えると思うと憂鬱になる。

その声を聞かなくて済むのは一瞬でその後はさらに苦しくなるなんて何かしらの罰なんだろうか。


証拠や死体の後処理を手早く終わらせる。

まあこんなところだろうか。

作業を終わらせて一息つく。

ふと自分の手を見てみる。固くボロボロになった手だ。

まるで何かを極めた職人の手のようだな。…笑えない冗談だ。

異常に冷たくなった俺の手にはもう血なんて流れてないのかもしれない。

それでも俺にはやらないといけないことがあるんだ。

その為ならどんな声もどんな姿になっても耐えてみせる。


この暗い空間から外に出たら明るい世界だ。

それでも俺の後ろを闇が追いかけ続けてくる。

振り向くと自分の翼と洞穴の中に広がる闇が見えた。

その闇に飲み込まれて様々なものを失ってきた。

もう誰とも関われない。

自分が堕ちていってることはわかってる。

それでも…それでも立ち止まる訳にはいかないほど遠い場所に来てしまった。

地図を確認する。この地域のことはあまり知らないのでこういった情報収集が大事だ。

次の目的地は…。


「アイスリーか。」

また旅になるのか。

それでいい。

体を動かせば少しは気持ちが晴れるかもしれない。

そんなことはないことを知ってはいるが僅かな望みにすがる自分は先程命乞いをした男と何が違うのだろうか。

正直町の名前忘れてました。

因みに次の章は「相棒と仇敵と」です。


読んでいただき有り難うございました!

評価等よろしくお願いいたします!

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