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未来石と神の使徒  作者: コタツ
3章 運命の出会い
42/73

転移

こちらの人数は相手より一人多いけど、相手の方が個々は強いな。

それに…。

「二人とも…相談があるんだ。出来れば全員拘束するだけにしておきたい。」

「何でよ。」

命を粗末にすることは許せないが、やつも別の世界?からやって来たのかもしれない。

精神的にもまいっていた所に自分の知りたいこと、やりがいを見つけたのならそれに没頭してしまうかもしれない。

あの二人の少女は言わずともわかるだろう。

勝手に生み出されて危険だから処分…なんて悲しすぎる。

「何でもだ。」


「前戦った時と同じようにしよう。俺が黒い方を引き付けるから、白い方を倒してくれ。無理そうだったら合図を頼む。」

「良いけど、もし私達が倒せなかったらどうするのよ。」

「その時は…あの黒い子を壊す。」

無力化することは出来なくても壊すことなら出来るだろう。そんなことしたくないけど。

「俺もあの子達には生きていて欲しい。頼むぞ。」


この子はかなり強い。今まであった敵対した存在で一番強いと言える。

俺がこの世界に来たばっかりの時に戦ったジェラも強かったが、あの時は本気を出していなかったと思う。

俺の戦闘スタイルは相手の攻撃されない位置に移動して、チマチマ攻撃しながら削り、急所を狙うという感じだと思う。

真っ正面から戦っても"抜刀術"を使わない限り素人に毛が生えたようなものだから。

ステータスは他の人に比べれば高いらしいからちゃんと鍛えれば強くなるらしいんだけどな。

まあこの子に勝てるかはわからないが。


閑話休題。

相手は大振りな両手剣だ。つまり、こちらの方が有利な筈なのにさっきから"相転移"を利用した死角からの攻撃が全然当たらない、というより見切られてる?

何でだろうか…。視線とかで見切られているのか?初心者だから対処の仕方もわからん。

俺の目的は時間稼ぎだから結果的には良いのだが、このまま同じ戦い方だとじり貧だ。

火属性魔法を使って、少し牽制しながら戦うことにしよう。

ところで、極端に火に弱いとかじゃないよな?

これで壊れてしまったら当分立ち上がれなそうだ。

考えていても仕方ない。手数を増やすために先ずは召喚獣をだそう。

…。

……。

「あれ?」

うんともすんとも言わない。

「何でだ?」

回避を行いながら考えたら、その現象に思い当たる言葉を思い出した。


「魔法対策マニュアル発動。」


「折角だから私の研究所の最大戦力と、私の研究所の技術の粋を集めた最新戦力で…。 」


面倒なことになったな。試しに火玉を出そうとするが、発生する気配はない。

ていうか、技術の粋を集めた?確かこの研究所のロボットにはスキルを阻害するやつもいたよな…。

絶対触られる訳にはいかないな。


二人の方を横目で確認する余裕が一瞬出来たので見てみると劣勢みたいだ。

まあ最高戦力っていうくらいだしな。

かといって相手が反対だったらもっと悲惨だったろう。魔法封印とかされたら、梨花は何もできないし、むしろ足手まといだ。

あっちは特殊なことはしておらず、純粋に強いみたいだ。

何とかミカが受けながら、梨花が援護しているが、反撃に移れていない。

あれを続けていても、MPが足りなくなって負けるだろう。

少しは余裕のある俺が何とかしないとな…。


マンガとかだったら本体、つまり指示しているやつを叩けば止まる…って、あいつは何処に行った?

見渡すと同じ部屋にいたようだ。

しかし、さっきのおかしな魔方陣の上に立っている。

「離脱しろ!」

「了解。」

「…。」

「「キャッ!」」

「グッ!?」

衝撃波のようなものが二人の体から飛び出し俺達に直撃した。

三人とも吹き飛ばされる。

「大丈夫か!?」

「は、はいっ!」

「なんとかね…。」

二人は無事みたいだ。先ほどの魔方陣の方を覗いてみると、二人の女の子はガラスの中に入っている。

「いやー、この研究所を放棄するのは残念だけど、研究結果は頭に残ってるしいいかな?良い戦闘データもとれたしね。これを利用させてもらおうかな?」

「何をするつもりだ!」

「これかい?これは脱出用の転移魔方陣さ。」

「そんなものが何でここにあるの…。」

転移…?転移の技術はあったのか。

って、感心している場合じゃない!逃げられる!

「二人とも!あの壁を壊すぞ!」

「無駄だよ。このガラスは壊せない!それに魔方陣を止める手段は私達にすらない!ここでお別れだ!」

止められない…と言うくらいだから少しはチャージみたいな時間がかかるのだろう。その内に破壊する!


キズ一つつかないぞ?どうなってんだよ!

魔方陣の光は先程とは比べ物にならないほど輝いており、部屋全体を包み込んでる。スキルは使えるが壊せないし魔法は使えない。

どうする…。


…。

……。

一つ手があるな。成功するかわからないし、成功したときは俺が危険だが、やってみるしかない。

「梨花!俺の手をいつでも縛れるようにしておいてくれ!」

「え…?何言ってるの?こんなときに…。」

「時間がない!いいから言う通りにしてくれ!」

「わ、わかった。」

そう。俺の考えた作戦は"相転移"を利用してあの研究者と入れ替わって俺が転移する。

問題点はたくさんある。

先ずは視界に捉えていても間に障害物があったときに使えるがわからない。

次に生物相手に使えるのかわからない。これは俺の事前の調べ不足だ。

最後にもし、成功しても一人で見知らぬ土地に飛ばされた挙げ句に俺より強いかもしれない二人の前に取り残されることだ。

欠陥だらけの作戦だけど、どうにかなる…かも。

やってみないとわからないんだ!やってみよう!

「出来たよ!でも、どうするつもりなの?」

「後のことは頼んだ。帝都で会おう!」

"相転移"!

目の前にはガラス越しの梨花とミカ、そして研究者気取りのやつが捕まっていた。


よし!成功だ!

そう思った直後視界が真っ白になる…。


目を開けると青空と俺の顔を覗き込む二人の少女がいた。

俺オワタ \(^o^)/

2章終わりです!

約一ヶ月続けて来れました。これも皆様のお蔭です。

リアルが忙しくなって、大変な時もありましたが(現在進行形)一人でも読んでくださる人がいると思ったら頑張れました!

これからもよろしくお願いしますm(__)m


読んでいただき有り難うございました!

評価等よろしくお願いします!

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