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未来石と神の使徒  作者: コタツ
2章 異世界にて
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疾走

よし、石はかき集められたな。

走りながら石拾うの滅茶苦茶大変だった……

後は石をぶん投げながら、相転移使いまくればいい。因みにこの相転移。入れ替わる対象が、視界に入ってないと駄目なようだ。そして、入れ替わったとき移動しながらだったり、落下中だったとしても一度速度は0になる。運動エネルギーが0になってるのかな?

だから取り合えず高いところに石を投げる!それと入れ替わると森の様子全体を見ることが出来た……が。

「高すぎるだろ!怖いっ!」

俺こんなに肩良かったっけ?そんなことよりこのまま落ちたら死んでしまう。前方に石を投げつつ、村を目指す。

「やべっ。」

少し遠くに投げすぎたな。これじゃ見えない……あれ?あんなに小さいのにハッキリ見えるな。そう言えばミカを助ける時も結構遠くだったはずなのに、ほぼ正確に距離まで分かったもんな。

この世界に来て俺自身の能力も上がってるんだろうか?それともこの体の能力が高いのか?まだまだ分からないことだらけだな。

……風が気持ちいいな。こんなこと考えてる場合じゃないってのは分かってるけど、生身でこんな上空に上がったのなんて、俺くらいじゃないかな?て、考えると嬉しいものがある。人が空を目指すって気持ちもこれを体験しちゃったら分かるな。

上空からようやく見えた村の様子は静かだった。

「俺の杞憂だったか。何も起きてなくてよかった。」

安心したのも束の間。おかしなことに気づく。

「静か過ぎないか?」

昨日森から村を見たときは煙があがっているものだった。だが、今は煙どころか生活感を感じない。

「取り敢えずミカと合流しないとな。」

多分追い越したことはないだろう。小刻みに相転移を使って、地面に降りようとすると体に異変を感じる。

「頭痛と吐き気がするな。これもどこかから魔法で狙撃されてるのか?」

だとしたらもっと直接的な方法の方がいいのでは?と思ったが気合いで地面に降りた時にはその場で倒れこむほど疲弊していた。

「こんなところで倒れたら……誰がみんなを……」

まだ2日しか一緒に過ごしてないが、皆いい人だ。守りたいと思う。それだけの力を神から授けてもらったのだから。

向こうから誰かの気配を感じる。

「ここまでか……。ごめん、皆。」

観念して目を閉じると、向こうから体当たりしてきた。

「グハッ!?」

痛え!

「大丈夫!?レオン!」

あれ?ミカ?なんで?

「ミカか。遅くないか。」

例え俺がチートみたいな速さで村に向かったとしても、ミカはとっくに着いててもおかしくないはずだ。

「私がここに来る途中何匹かオークと遭遇したのよ。全員倒したけど手間取って……。そしたら走ってる最中に上を物凄いスピードで進んでるのが居たの。」

それが俺って訳か。

「村に着く寸前でレオンってことが分かったけど、そしたら急に苦しみだして、墜落していくから。」

墜落って言っても地面にダイブしないよう記を使いながら降りたんだけどな。

「で、体は大丈夫?」

「そうだ!この周辺に魔法を使うやつがいるんじゃないか?突然頭が痛くなったりしたぞ!」

まだ、周辺に潜んでるんじゃないか?

「この近くにオークは居ないわ。気配で分かるし、あらかた片付けたもの。」

「ならなんでこんな急に!」

「急にって、それは多分魔力枯渇じゃないの?そんなこともレオンは知らないの?命に関わるのに。」

あ……そう言えば梨香がそんなことを。

「あの超高速で、空を飛んでたのも多分スキルでしょ?で、あの強いオークがいた拠点でもスキルを使いまくってた。だったら、そうなるのは当たり前。というより、もっと前から起きてないとおかしいのに、レオンはやっぱり異常ね。」

マジか。話はちゃんと聞くもんだな。イヤイヤ、そんな話してる場合じゃない。

「異常といえば皆はどうしたの?」

「ミカ。多分この村の近くには二つのオークの拠点があったんだと思う。」

「えっ!?」

「一つ目はさっき俺達が居た場所。あいつらの目的は俺であって、この村じゃないらしいな。俺に何の用なのかも知らんが。で、二つ目が昨日お前を襲った個体が引き連れてる群れ。」

昨日ミカが襲われたオークも他より強かったみたいだからな。群れを作っててもおかしくない。と言ってもあのジェラとか言うやつほどではなかったが。

「なんで、群れのボスが一人で村の近くに居たのかは謎だが、兵士の皆さんが見つけたあの拠点より近いところにやつらの拠点があったんだろう。」

「で、ボスを失った群れがこの村を襲ったと。」

「これなら少しは辻褄が合うんじゃないか?」

「じゃあ、皆は何処に失踪したの!」

「今も逃げ続けてるか、捕まって拠点に連れ去られたか、もう既に……」

「まだよ!まだ可能性があるなら、それに懸けましょう。」

「そうだな。よし、また情報を集めよう。運が良かったら、誰かを見つけられるかも。」


捜索をしていると、ある民家で人影を見つける。

「大丈夫か!もうあいつらは居ないぞ!」

振り向いた人影は梨香だった。

「翔君!」

再開した時と同じようにまたしても抱きつかれてしまった。


疾"走"ではないですが、失踪とかけたくて。

今まではサブタイトルでネタバレしてたような気がしたので、少し遊んでみました。


読んでいただき有難う御座いました!

評価等よろしくお願いします!

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