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未来石と神の使徒  作者: コタツ
2章 異世界にて
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予言

あの親友二人は当分出ません。

今更ですが。

この人何言ってるの?頭おかしいの?状態だったので、詳しい話はレオンの家で聞くことにした。

て言うか勇者って異世界から来た俺達のことを指すと思ってたんだけど。

「で、勇者って?」

「私は帝都から来たの。帝都には聖剣があって、それを抜ける15歳の人が勇者をするの。私は初めての女の勇者。何百年と繰り返された伝統の中で唯一よ!」

「それで、何で勇者なんているんだ?」

「貴方、パンドラって知ってる?」

おっと。パンドラの名前が出てくるか。

「私はそのパンドラが解放されるのを阻止する。それが勇者の仕事。」

なるほど。でもそれって俺達とやること被るんじゃ……

「でも、今年は色々と特別でね。異世界から私と同じくらいの年の少年少女を呼んで私と同じような仕事をさせたり、最初の一年は聖剣を持たずに旅に出された。それに私は最初の女勇者だしね。」

イレギュラーって訳か。

「それもこれも神からの啓示なの。」

神か。

「教会の人達には異世界から人達を召喚すること、私には旅をしてる最中に記憶を失った人を探せと。」

もしかしたら、神がこの世界のことを教えてくれる人ってのは、この勇者のことだったのかもしれないな。俺は梨花のことだと勝手に勘違いしてたのかも。

「教えてくれないか?そのパンドラってのは、いったい何なんだ?そして、何故俺にだけ勇者だと言うことを伝えた?」

こいつに神のことをいってもいいのか分からないが俺は記憶喪失で通ってる。だったら何も知らないふりをして、情報を貰いまくろう。それで、信頼出来るなら仲情報を伝えてもいいし、仲間になったっていい。出来ないと判断したら梨花達と行動することにしよう。

「私も知らないわよ!。まだパンドラが開かれた事がないから私も何も知らない!ただ、もし開かれたらこの世界に災いがもたらされると神から伝えられてるらしいわよ。」

また神様か。この世界の人は神様のことを信じすぎじゃないかな。

「あとは何故貴方に私が勇者だと言うことを教えたか、だったわね!それはさっきも言った通り貴方が記憶を失ってるからよ!」

何でそれとこれとが繋がるんですかね?教えて、神えも~ん。

「その神からの啓示でね!もし、記憶を失った人に助けて貰ったらその人と一緒に旅を続けなさいって!」

は?神様いったよね?別の視点から探すって話じゃなかったの?

それじゃ意味なくね?

てか、まずコイツ本当に勇者なのか?勇者にしては……武器も普通だし、滅茶苦茶強いってわけでもないし……

「なあ、だったらさ。聖剣見せてよ。俺も見てみたいんだ。」

「うっ!」

「?」

「えーと、その聖剣は此処にないの。私自身の力を試したくて……」

なるほど。武器には頼りたくないと。でも基本能力低いよね?

「さっき、あのオークに負けそうだったよね。それで勇者やれんの?」

「私が弱いって言うの!」

そこまでは言わないけど……実際やられそうだったしね。

「……勇者ってのは、聖剣の力を借りて強くなるの。だから大概の勇者は弱いわ。鍛えられた兵士より弱い。」

何だ。人の力を借りてるだけか。まあ俺も力を借りてるってところだけは同じだけど。

「でも、私は初めての女の勇者だから……馬鹿にされないようにって……努力して強くなって、やっと自信がついてきたと思ったらあんなやつに負けるし、襲われて服脱がされて、怖くて……」

あー、ただウザイやつだと思ってたけど頑張ってたんだな。あのうっとおしい言葉も強がりだったのかも……

今目の前にいる泣きそうな少女はただの女の子としか思えなくて……俺は彼女を支えたいと思った。

「大丈夫だ。ミカエラも頑張ったんだよな。それにあそこで襲われてなかったら俺に会えなかったかもしれない。何もされなかったんだ。」

ヤバイ。ナルシストみたいな慰め方になった。相手の反応を見るのが怖い。

うつむいていると彼女が抱きついて来た。

「私も頑張ってたのに!」

そのままの体勢で慰めてあげた。頑張ってもそれが実らなかったら悲しいもんな。

胸に大きな実の感触を感じながら、泣き止むまで待ってあげた。



「もう寝よう。明日も忙しいだろう。」

対策もしなければならないし、事情も伝えなければならない。勇者のことを伏せても伝えるべきことはあるだろう。

「うん、おやすみ……」

我に帰ったミカエラは俺に一発入れてからすぐに寝る体制に入った。勿論俺達は同じベッド!ということはなく、俺が床で寝ることにした。四季なんてあるか分からないが今は暖かい。風邪を引くことはないだろう。

「ねぇ、レオン……」

「もう寝るぞ。」

「私のことミカって呼んでいいわ……親しい人は皆そう呼ぶから……」

そう言って彼女は俺とは逆の方を向いて寝た。

可愛いところあるじゃん。

「おやすみ、ミカ。」




今回でツンデレの良さが伝わってくれたら、幸いです。

ツンデレというより高飛車って感じですが。


読んでいただき有難う御座いました!

評価等よろしくお願いします!

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