序章
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序章
何でこんなことに……
俺はただ、ただ彼女を、彼女も助けたかった……
それだけだったのに!
「お前は何なんだよ!お前は街を救った英雄でも!多くの人を救った英雄であっても!彼女を……彼女を助けられなかった!助けなかった!俺は絶対にお前を……お前を!」
その日もいつもと変わらない日だった。
変わらない日の筈だった。
「今日も家でゲームしようぜ!テスト終わったしな」
こいつは数少ない親友の一人である鷹見未来。
てきとうなやつだが一緒にいて本当に楽しい。
「お前そう言って一週間経つぞ。授業もいつも通りに戻ったんだから、勉強しねーと置いてかれる一方だぜ?お前ただでさえ"バカ"なのに」
「うるせーよ!」
もう一人の親友の高梨智。
学級委員長で真面目ながらも友達思いのいいやつだ。
「翔も遊びたいよな?」
「まだレポートやってねーからな。そろそろ終わらせないとな」
そして俺の名前は大谷翔。好きなものは多いが得意なものは少ない。自分でも残念だと思う。身長は平均的だし、顔は……いい方だろう、きっと。
「やっべ、俺もやってなかった。ちょっと写させてくれよ!」
「やだよ。てか自分の力にならないだろ。」
「お前も真面目かよ。」
今日の全ての授業が終わり、HRを残すだけとなっていた。
「にしても、先生遅くね?」
「もう授業始まって15分経つよな?」
「待ってても暇だし俺ちょっと様子を見てくるわ。早く帰りたいしな。」
「翔、ゆっくりでいいからな!俺はもっと話したい!」
「へいへい。」
教室のドアを開けようとしたときに、声を掛けられる。
「翔くんも先生の様子を見に行くの?」
この子は羽宮梨香。学年でもかわいいと人気の女の子だ。
俺とは中学校二年のときから同じクラスで、自然と話すようになっていった。ちなみに俺たちは今高校二年生だ。
「羽宮もか。ならせっかくだし一緒に行くか?」
「う、うん」
そして再び俺たちが教室から出ようとしたときにそれは起きた。
「なんだよこれ!」
「キャアアッ!」
俺達が振り向くと教室が光り輝いていた。
急いで未来達の元に戻る。
「どうなってんだよ!」
「俺に聞くなよ!」
「急に輝き出したんだ。」
俺は羽宮の所に戻り、ドアを開けようとするも開かない。
「翔くん……。どうしたんだろ……。」
その言葉に答えようとしたとき、視界は真っ白になった。
初めてまして!コタツです。
稚拙な文章ではありますが、一人でも多くの人に楽しんで頂けるよう頑張ります!
是非暇な時間などにこれからも読んでみてください!
よろしくお願いします!